大紀元時報

中国の臓器狩り問題、米議員「関与者に制裁科す法案を推進中」

2020年11月25日 21時25分
2014年7月20日、台湾の法輪功学習者は、臓器狩りのデモンストレーションを行い、問題を周知させようとしている(Mandy Cheng/AFP/Getty Images)
2014年7月20日、台湾の法輪功学習者は、臓器狩りのデモンストレーションを行い、問題を周知させようとしている(Mandy Cheng/AFP/Getty Images)

米下院議員はこのほど、中国伝統気功グループ、法輪功の学習者を対象にした強制臓器収奪に関与する中国当局の高官らに制裁を科すための法案を準備していると明らかにした。

国際医師団体「臓器強制摘出に反対する医師の会(DAFOH)」は11月19日、医療界の専門家や議員、弁護士などを招き、オンライン会議を開いた。米下院の共和党議員スティーブ・シャボット(Steve Chabot)氏は会議で、下院では超党派議員が立法を目指していると述べた。

シャボット議員は、「法輪功学習者を迫害した中国共産党の高官らに責任を追及し、強制臓器収奪という残酷な行為を処罰することを今回の立法の目的にしている」と述べた。

法輪功は、法輪大法とも呼ばれる。「真・善・忍」に基づいた修煉功法である。中国で1992年、李洪志氏によって伝え出された。健康増進と道徳の向上に効果が著しいため、学習者が急増した。当時、中国当局の統計では国内で7000万人から1億人の学習者がいた。しかし、江沢民政権は、学習者の人数の多さに脅威を感じ、1999年7月に弾圧政策を始めた。過去21年間、迫害で亡くなった学習者の数は、確認されただけで4582人にのぼる。多くの学習者は未だに、強制収容所などで拷問を受けている。海外の独立調査機関は、中国当局が法輪功学習者を対象に大規模な強制臓器摘出を行い、移植手術が必要な外国人患者に売り、暴利を得ていると批判している。

19日のオンライン会議では、専門家は、中国当局が20年以上にわたり多くの法輪功学習者を殺害したことを医学界は無視していると非難した。シャボット議員は、会議に出席した米議員に、中国当局が主導した強制臓器摘出の現状について紹介した。

「下院で、中国当局に対して、法輪功学習者への迫害を中止するよう求める決議案を可決したのは4年前の事だった。この4年間、議会では新しい議員が誕生し、職員も変わった。多くの人にとってこの強制臓器収奪は新しい課題であろう」

会議では、中国から亡命した法輪功学習者2人が発言した。

その1人の劉文宇(Winston Liu)さんは、2005年に中国を脱出した。1999年、中国の名門校、清華大学で博士課程に進学した劉さんは、法輪功学習者という理由で、中国当局に懲役3年を言い渡された。

劉さんは刑務所で複数回の血液検査と身体検査を強いられた。

「2002年7月、私と他の学習者約40人は病院で血液検査、X線検査、眼科検査と尿検査などを受けた。刑務所側は、これは定期検査で、受刑者全員が受けなければならないと説明した」

しかし2006年、カナダの人権弁護士、デービッド・マタス(David Matas)氏らが独立調査を行い、中国当局による法輪功学習者への強制臓器収奪の証拠を得た。これを知った劉さんは、当時自身が受けた検査は臓器移植手術のためだったことに気づいた。「もし、あの時、移植手術を必要としていた患者の血液や組織などと適合したら、私は殺されていたかもしれない」

主要対象

2019年6月、英ロンドンで人道犯罪について第三者による調査と結果を示す「民衆法廷」は、中国臓器収奪問題の最終裁定を開いた。民衆法廷の議長を務める元検事総長ジェフリー・ナイス卿(Sir Geoffrey Nice)は、中国本土では「強制的な臓器摘出が、相当な規模で行われている」と述べ、法輪功学習者がその最大の犠牲者だと示した。

人権弁護士のハミド・サビ(Hamid Sabi)氏は19日のオンライン会議で、法輪功学習者が主要対象にされた原因について、「法輪功学習者は喫煙も飲酒もせず、良くない生活習慣がないため、非常に健康だから」との見方を示した。同氏は、中国の病院は「需要に応じて、無限に臓器を提供できる」と指摘した。2005年、イスラエルの心臓外科医、ジェイコブ・ラビー(Jacob Lavee)氏は、この異常さに気づき、同国の「臓器移植法」改正をリードした。同法改正案が2008年に発効し、臓器売買を禁止した。

サビ氏によると、現在、中国新疆ウイグル自治区のウイグル人住民への臓器収奪について、独立調査が進められている。「中国当局は、新疆で5万人を収容できる大規模な強制収容所を2つ建てた。この2つの収容所の間に、大きな火葬場も建設した。しかも、収容所は空港に近い。強制臓器摘出を行うのに良い場所となっている」

また、同会議で、アリゾナ州立大学のマット・サルモン(Matt Salmon)副学長は、米議会に対して、臓器売買を禁止する法案に取り組むよう求めた。

DAFOHのウエルドン・ギルクレス(Weldon Gilcrease)医師は、臓器収奪問題について、中国の中央政府が指揮しており、中国の衛生当局、司法当局、刑務所や強制収容所、中国軍、軍関連医療体制が実行していると指摘し、「これは膨大な犯罪行為だ」と非難した。

ギルクレス氏は「中国の臓器収奪問題は政治問題だけではない。医療機関や医師らも中国共産党政権の犯罪に関わっているのは許されがたいだろう」と述べた。

(記者・Emel Akan、翻訳編集・張哲)

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