大紀元時報

対テロ強化策を講じるフィリピン 米が防衛協力

2021年02月23日 23時32分
2020年4月15日、フィリピンのマニラで、スラム街を警備している兵士(Ezra Acayan/Getty Images)
2020年4月15日、フィリピンのマニラで、スラム街を警備している兵士(Ezra Acayan/Getty Images)

2021年1月下旬、コタバト州北部のトゥルナンのバス停近くで発生した爆発により2人が死亡し、6人が負傷したことで、フィリピン国内でテロへの警戒意識が再び高まった。2017年にマラウィ市南部が5か月間にわたり暴力的過激派組織により占拠された際の「マラウィの戦い」の記憶がよみがえったのである。継続的に訪れるテロ脅威に対抗するため、フィリピン軍は引き続き防衛提携諸国と協力を図りながら、国境警備とテロ対策の取り組みを強化している。

直近では2020年12月に米国が狙撃銃や対即席爆発装置(CIED)など、29億円相当の防衛装備をフィリピンに供与したことで機能が一層強化された。

フィリピン軍の近代化により、フィリピン政府は従来型・非従来型の安保脅威に一層効果的に対応できるようになると、デルフィン・ロレンザー国防相が装備移転時に発表している。

防衛アナリストのアルマンド・エレディア氏はインド太平洋防衛フォーラムの取材に対して、「これは主に全体的なテロ対策能力の向上を実現するために必要な特殊装備、小型武器、PPE[個人用保護具]である」と説明している。

エレディア防衛アナリストの説明によると、東南アジアにおいては2017年の「マラウィの戦い」は1968年のベトナム戦争時に発生した「テト攻勢」以来最長の市街戦である。「マラウィの戦い」では100人の民間人を含む1,000人以上の死者が発生し、過激派組織の占拠により110万人の住民が避難を余儀なくされた。

フィリピンのケソン市を拠点とするアナリストのジョシュア・エスペナ氏は、「フィリピン軍は『マラウィの戦い』のような市街戦が再度発生した場合に備えて準備を整えることを目指している」とし、「中国からの密輸や侵入といった新たな脅威だけでなく、継続している共産主義の反政府勢力や過激派による脅威から国境を十分に保護するには、対即席爆発装置や狙撃装備の供与を受ける必要がある」と説明している。

フィリピンのテロ対策の持続的な支援に着手した米国は、2020年11月、フィリピンに18億円相当の精密誘導兵器を供与している。フィリピンはまた、輸送能力の向上を目的として、ロッキード・マーティン製「C-130J」航空機5機を獲得する計画を策定している。

同国の軍事近代化は国内テロに対する懸念と中国によるフィリピン領土侵入に対応する取り組みである。

マニラを拠点として国際問題に焦点を当てるアナリストのドン・マクレーン・ギル氏は、「インド太平洋地域だけを見ると、フィリピンは米国から他国よりもはるかに多くの軍事援助を受けている」とし、「米比がこうした動きに出ているのは、中国が東南アジアにおける領有権主張を高めていることで従来型・非従来型の国境脅威と国内の危険性が高まっていることが背景にある」と説明している。

(Indo-Pacific Defense Forum)

ご寄付のお願い

クレジットカード決済

※銀行振込での単発寄付はこちら
関連キーワード
LINE NEWSに『中国の今を伝える 大紀元時報』を登録する方法
" async> %>
^