大紀元時報

ミャンマー軍事政権の暴虐 治安部隊が114人超の民間人を殺害

2021年04月01日 13時29分
3月30日、ミャンマーのヤンゴンでは、軍事政権に抵抗する市民が道路にゴミや石などを散乱させた(STR/AFP via Getty Images)
3月30日、ミャンマーのヤンゴンでは、軍事政権に抵抗する市民が道路にゴミや石などを散乱させた(STR/AFP via Getty Images)

ミャンマー軍のデモ隊に対する残忍な弾圧により、2021年3月27日のミャンマーの国軍記念日に114人以上、翌日には少なくとも12人を超える民間人が死亡した。独立系の人権監視団体「政治囚支援協会(AAPP)」の報告によると、2月1日のクーデター発生以来、弾圧による累計死者数は510人に上っている。

複数の報道機関が伝えたところでは、国軍記念日と翌日の2日間にわたる大虐殺により、国内40か所以上の都市や町で少なくとも126人が死亡している。犠牲者の中には5歳の少年1人、13歳の少年2人、14歳の少女1人の児童が含まれる。AP通信が報じたところでは、駐ミャンマーEU(欧州連合)大使は「今回のミャンマー第76回国軍記念日は、恐怖と不名誉の日として歴史に刻まれることになるであろう」とツイートしている。また、「児童を含め、非武装の民間人を殺戮するという行為に弁護の余地はない」と付け加えている。

2021年2月1日のクーデター発生以来、ミャンマーで最悪の流血事態が発生した状況を受け、「ぞっとした」と述べた米国のアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官は、「勇敢なミャンマーの人々は国軍による恐怖政治を拒絶している」とツイートしている。 ロイター通信によると、全国各地で犠牲者等の葬儀が営まれる中、3月28日になっても抗議活動は静まることなく続いている。

政治囚支援協会の報告によると、民主的な選挙により正式に就任したミャンマー与党のアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)国家顧問とウィンミン(Win Myint)大統領を含め、ミャンマー治安部隊は3月29日までにクーデター関連で2574以上を拘束している。 本来ミャンマーの国軍記念日は、第二次世界大戦中の抗日武装蜂起に因んだものであるが、今年は暴力の引火点を象徴する日となった。

ロイター通信の報道では、クーデター後の軍事政権に反対するミャンマー連邦議会議員等が結成した臨時政府「連邦議会代表委員会(CRPH)」で広報を担うササ(Sasa)博士は、オンラインフォーラムにおいて「今日は国軍にとって恥ずべき日だ」と語っている。

オーストラリア、カナダ、デンマーク、ドイツ、ギリシャ、イタリア、日本、オランダ、ニュージーランド、韓国、英国、米国の防衛高官等が、国軍による暴力的取り締まりを非難する共同声明を発表した。 同共同声明は、「ミャンマー軍に対して暴力を停止し、その行動によって失われたミャンマー国民の尊敬と信頼の回復に努めることを要請する」と述べている。 NBCニュースが伝えたところでは、ロイド・オースティン(Lloyd Austin)米国防長官は国軍による暴力行為について、Twitterで「不穏な事態である」と述べている。

複数の報道によると、国軍記念日の式典に招待されていた60か国超の諸国と大半の軍隊が今回は出席を見合わせている。

ロイター通信が報じたところでは、国軍記念日前日、クーデターで全権を掌握したミャンマー総司令官と会合したロシアのアレクサンドル・ フォーミン(Alexander Fomin)防衛次官は、式典当日にミャンマーの首都ネピドーで開催されたパレードに出席している。式典には例年、数十か国の駐在武官や外交官等が出席するが、今回の国軍記念日では他諸国の外交官が訪れた様子はない。

ロイター通信によると、「堅牢かつ協調的な措置」を要請したトム・アンドリュース(Tom Andrews)国連特別報告者は、ミャンマー軍事政権が兵器および石油・ガス収益による資金を利用する手段を断つ措置を講じることを提案する声明を発表している。アンドリュース国連特別報告者は、「軍事政権がミャンマー国民の殺戮を繰り返す中、暴力を糾弾するだけの単なる声明はミャンマーの人々の心にむなしく響くだけである」と述べている。

米国とミャンマーは2013年に貿易を開始したが、ニューヨーク・タイムズ紙の報道では、3月29日にジョー・バイデン(Joe Biden)米政権は「民主的に選出された政府が復帰するまで」ミャンマーとの貿易協定を停止すると、米国通商代表部のキャサリン・タイ(Katherine Tai)代表が声明を通して発表した。

ブリンケン国務長官の発表よると、殺りくが発生した国軍記念日の2日前、クーデターを主催した国軍幹部等と国軍の経済的利益を標的として、米国はミャンマー国軍系の複合企業のミャンマー・エコノミック・ホールディングス・リミテッド(MEHL)とミャンマー・エコノミック・コーポレーション(MEC)の2社を制裁対象に指定したと、ウォール・ストリート・ジャーナル紙が報じている。英政府も同日、ミャンマー・エコノミック・ホールディングス・リミテッドを制裁の対象とした。同紙が報じたところでは、欧州連合もクーデター関連人物数名に渡航禁止と資産凍結の制裁を課している。

ニューヨークを本拠とするヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)アジア局のフィル・ロバートソン(Phil Robertson)局長代理は、ミャンマー語で「Tatmadaw」と呼ばれるミャンマー軍は国際法廷で裁かれるべきであると主張し、「ミャンマー軍の傲慢と貪欲のせいで、歴史の中で幾度となく命を犠牲にしてきたミャンマー国民にとってこれは苦悩と哀悼の日となった」と述べている。 

(Indo-Pacific Defence Forum)

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