ダーウィン港のストーク・ヒル埠頭 (Photo by Mark Kolbe/Getty Images)

豪ダーウィン港運営の中国企業現地法人社長が辞任 政府、賃借契約を見直し中

中国企業「嵐橋集団(Landbridge Group)」豪州法人のマイク・ヒューズ社長がこのほど、辞任を表明した。豪連邦政府は、同社が運営するダーウィン港の「99年リース権」の契約を撤廃するかどうかを現在、検討している。

同社ホームページによると、ヒューズ氏の後任は、豪州や英国の政府機関、液化天然ガス業界で経験を積んだマット・ウォラック氏。

ダーウィン港は同国の最北端に位置する通商・軍事の要衝で、アジアにもっとも近い豪州の深海港である。2012年から米海兵隊駐ダーウィン部隊の駐屯地となり、同国の重要な戦略的拠点でもある。

嵐橋集団の豪州法人は2015年、豪北部の準州政府とダーウィン港の99年間のリース契約を結び、同港の運営権を握った。

その後、豪州の国家安全問題をめぐる論争が勃発し、同リース契約の撤廃を求める世論の声が続いていた。

米豪の防衛当局者も、この契約を深刻な問題として捉えている。

豪紙オーストラリアンによると、豪連邦政府の国家安全保障委員会は、同リース契約の廃棄、または同社の港湾管理業務に細かな規制を設けるなどの解決策を検討している。

同委員会は、5月から国家安全上の懸念から同契約を審査している。10月27日までに審査結果をまとめた報告書を国防相に提出した。

モリソン首相は4月、国防省が同契約に安保上の懸念があると判断した場合、リース権を回収すると明言した。

嵐橋集団は中国の民間企業だが、中国軍と繋がりをもっていると言われる。創業者の叶成・会長は、2013年に中国政府から「国防の発展にもっとも貢献した10人」に選ばれ、中国の国政助言機関、全国政治協商会議の委員を務めたことがある。

(翻訳編集・叶子静)