11月6日、ワシントンのホワイトハウスで行われた記者会見で話すジョー・バイデン大統領(Samuel Corum/Getty Images)

米バイデン政権のワクチン接種義務化、憲法違反で一時差し止め=連邦控訴裁判

米ニューオーリンズの連邦控訴裁判所(高裁)は11月6日、バイデン政権の民間企業へのワクチン義務化について、憲法上の重大な問題があると主張し、執行停止命令を下した。義務化をめぐっては、全米の半数の州が憲法違反だとの訴えを起こし強い反発を招いている。司法省は裁判を通じて政権の主張を訴えていく構えだ。

南部テキサス州を管轄する第5巡回区連邦控訴裁判所が今回の判決を出した。裁判所は簡潔な文章で「ワクチン義務化には法令上および憲法上の重大な問題があるとみなすことができる。本法廷による更なる決定があるまで義務化を停止する」とした。

この執行停止は、訴訟が進行するなかで取られた一時的な措置だという。

中共ウイルス(新型コロナウイルス)対策として政権が発表した行動指針に基づき、労働安全衛生局(OSHA)は11月4日、従業員100人以上の企業に対して従業員のワクチン完全接種か週1回の検査を義務付ける規則を出した。

訴状によると、OSHAが緊急暫定基準(ETS)として公布したこのワクチン義務化は、労働安全衛生法に基づくOSHAの権限を超えており、取り消されるべきだとしている。
 
「行政はワクチン義務化を職場規則にしようとしている。議会の承認を得ていない。しかも、ETSは職場規則でもなければ、緊急事態に対処するものでもない」と、申立人の弁護士らは、差し止めを求める緊急動議に記した。

ホワイトハウスのジャンピエール副報道官は8日、政府には労働者の健康を守るための措置をとる権限があると反論した。

労働省のリード顧問弁護士であるシーマ・ナンダ氏は、英文大紀元(エポック・タイムズ)にメールで声明を発表し、政権は裁判所で抗弁する準備があるとした。「労働省は予防接種と検査に関する緊急暫定基準を発行する法的権限に自信を持っている」と述べた。
 
今回申し立てを行なったのは、州司法当局のみならず企業や個人も含まれる。ルイジアナ州とミシシッピ州の食料品店で約500人の従業員を雇用している申立人のブランドン・トロスクレール氏は、声明の中で、ワクチン義務化停止の判決は「すべての米国人にとって信じられないほどの最初の勝利だ」と述べた。

共和党員であり申立人の一人でもあるルイジアナ州ジェフ・ランドリー司法長官は次のように述べた。「今回の判決は、バイデン氏の違法な越権行為を阻止しただけでなく、司法審査に基づく命令だ。大統領は、憲法が保障する権力の抑制と均衡を無視して、米国民に医療処置を強要できない」と。

控訴裁判所の陪審団は、トランプ大統領に任命されたスチュアート・カイル・ダンカン判事、レーガン大統領に任命されたエディス・ジョーンズ判事、ジョージ・W・ブッシュ大統領に任命されたカート・エンゲルハート判事で構成されている。