2020年に中国南京市で開催された国際半導体博覧会のチップブース( STR/AFP via Getty Images ) ( STR/AFP via Getty Images )

米企業、中国半導体への投資拡大 4年間で2倍に=報道

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の最近の調査で、インテル、セコイア・キャピタルなど米大手企業やベンチャーキャピタル企業が直近の4年間、中国の半導体産業への投資規模を2倍以上に拡大したことがわかった。

中国への投資は「半導体分野で覇権を狙う同国の動きを助長している」「優位性を持つ米国の取り組みを複雑化している」と、WSJは12日付で指摘した。ホワイトハウスは投資を抑止する対策を急いでいるという。

米国企業、過去1年間に中国チップ産業に数十億ドルを投資

WSJは米民間調査会社ロジウム・グループのレポートを引用した。2017〜20年まで、米ベンチャーキャピタル(VC)企業や大手半導体メーカー、個人投資家が中国半導体産業の計58の投資案件に出資した。2020年は過去最高の20件まで増えた。

米大手ベンチャーキャピタル、ウォルデン・インターナショナル(Walden International)社は、中国の半導体製造分野に最も投資している米投資会社の1つである。2017〜20年まで計25の案件に出資し、ロジウム・グループ社が追跡している投資案件の総額4割強を占めている。ウォルデン・インターナショナルはこの件へのコメントを拒否した。

2020年初めから現在まで、セコイア・キャピタルを含む米ベンチャーキャピタル企業4社の中国現地法人による投資は67件に達している。

WSJによると、投資額のほとんどは公表されていないが、総額は数十億米ドル規模(1米ドル=約114円)だと推定される。

半導体チップは、携帯電話や自動車、人工知能(AI)、核兵器など、さまざまな用途に使われており、2020年以降、世界市場でチップ供給が不足している。

WSJは米調査会社ピッチブック・データの情報として、米半導体大手のインテルが、中国の半導体設計機器メーカー「概倫電子(プリマリウス・テクノロジーズ)」に出資したと報じた。半導体設計機器は現在、米企業が優位性をもっている。

WSJによると、ホワイトハウスは現状について重大な懸念を示し、対策を議論し始めている。米国家安全保障委員会と議会関係者は、サプライチェーンやテクノロジー産業の重要なリソースが中露などライバル国へ流出するのを防ぐ法案の制定に乗り出した。

法案は、輸出規制や対米外国投資委員会(CFIUS)の管轄対象外となる対外国投資審査を目的としている。

一方、中国政府は2020年8月、半導体メーカーへの投資を対象に長期大型減税の優遇策を打ち出した。

中国のアナリストや技術分野の投資家は、このような政府の強力な支援は米国企業を惹きつけていると指摘した。

米半導体産業協会(SIA)の統計によると、2020年に創業した中国の半導体メーカーは2万2000社を超え、前年比2倍増となった。

(翻訳編集・叶子静)