中国紙の著名編集長が退任 過激な発言で「戦狼」の代表格に

2021/12/20
更新: 2021/12/20
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中国機関紙・人民日報系「環球時報」の胡錫進編集長(61)は16日、自身のSNS「微博」で、「年齢を理由」に退任を表明した。今後は同紙の特約コメンテーターとして、「引き続き党の世論形成に全力を尽くす」とした。

胡氏は党や政府の立場を擁護する強気な愛国発言や諸外国への批判で知られており、中国の威圧的な「戦狼外交」の担い手として、習近平政権の「代弁者」ともみられている。

近年では西側で最も影響力のある中国宣伝マンとなり、その名はツイッターや国際メディアに頻繁に登場した。

どんなニュースにも彼は「党を擁護」するために飛びつくため、「胡叼盘(フリスビー胡)」というあだ名がついた。

彼の苗字と編集長という肩書きを合わせて「胡編(中国語ではでっち上げの意)」のニックネームで呼ぶ人もいる。

その扇動的な投稿や過激な記事はたびたび論争を招きつつも、SNSでは2400万人超のフォロワーを抱える。

胡氏は独学で英語を学び、「英語でケンカを売るのが得意だ」と自負している。

彼はかつて、英国が南シナ海の主権を侵害するならば、「ケンカを売るビッチ」だと英語で罵倒した。

インドを「強盗」に例え、中国企業を野蛮に排除したと批判し、オーストラリアを「中国の靴底にくっ付いたチューインガム」と呼び、「鉄拳をもって教訓を与えなければ」などと凄んでいた。

胡氏の英文コメントは、ロイターやフィナンシャル・タイムズなど各主要メディアに頻繁に引用されている。過去2年で、ニューヨーク・タイムズ紙は同氏について46回も言及している。

ジュネーブ国際開発高等研究所の国際政治学教授である相藍欣(Xiang Lanxin)氏は、英紙ガーディアンに対し、「胡氏の影響は戦狼外交官よりもひどい」と指摘した。

「環球時報は毎日、中国人の優越感を煽り、常に国民感情を民族主義の方向に誘導してきたが、その影響を軽んじてはいけない」とした。

一方、胡氏は自身によって扇動された極端な民族主義者から攻撃を受けることもある。

今年5月、中国の治安・司法部門を統括する中央政法委員会がSNS上で、「中国の点火VSインドの点火」と、中共ウイルス(新型コロナ)の感染拡大でインドは多数の死者を出したことを揶揄する投稿をした。胡氏は「当局は人道主義の旗を掲げ、インドに共感を示すべきだ」と主張したため、愛国小粉紅から「外国に尻尾を振る犬」「売国者」と罵られた。

トランプ米前大統領が台湾関係法に署名する前も、胡氏は「署名すれば、中国は反分裂国家法に基づいて台湾に侵攻する」と脅した。トランプ氏はすぐに署名したため、左派は胡氏が中国の面目を失わせたと罵詈雑言を浴びせた。

昨年9月、胡氏は「米軍機が台湾に離着陸すれば、戦争だ」と中国国内世論を煽り、開戦のレッドラインを引いた。だが、米軍機は3度も台湾に来たが、中国側は何も行動を起こさなかった。これで胡氏に「総線引き師」とのあだ名が付いた。

(翻訳編集・李凌)