台湾最高裁、退役将校に懲役4年の判決 中共のスパイ工作に関与

2022/03/07
更新: 2022/03/07
コメント

中国共産党のスパイ工作に関わる台湾退役将校が、現役将校を取り込もうとした事件で、台湾の最高法院(最高裁)は3日、懲役4年の判決を言い渡した。

刑が確定したのは、台湾国防部(防衛省)に勤務していた杜永心・元中佐。1994年2月に除隊し、中国本土に渡り商業に携わっていたが、中国共産党中央軍事委員会政治工作部にリクルートされ台湾で工作活動を行っていた。

2011年、杜永心は台湾陸軍のある現役将校(中佐)に接近した。中佐の結婚や新車購入などの際に現金や高級茶葉、酒類を贈り、中国旅行に招待するなどした。また、中佐が除隊後に中国で就職できるよう斡旋すると話し、スパイとして取り込むことを試みた。

杜永心はこの中佐に対し「祖国(中国共産党政権下の中国)に忠誠を誓う」よう指図した。もし将来、中台戦争が勃発すれば「抵抗せず受動的に」なるよう求めた。中佐に機密情報の窃取を要求しなかったものの「重要な時期に重要な役割を果たすべきだ」と話していた。

2018年、杜永心はある人民解放軍将校の昇進祝いに向けたビデオメッセージを撮影するよう中佐に求めた。「中台戦争の勃発時に『不作為』を貫き、祖国に歩調を合わせる」との言葉を添えるようにと要求した。

ビデオメッセージの撮影に違和感を覚えた中佐は、当時の会話を録音した。中佐は検察当局による捜査で、杜永心から受けとった現金や物品を自主的に提供したため、不起訴処分となった。

杜永心は一審で、自身の発言は全て戯言であり、飲酒して酔った際の発言だったと主張したが、認められなかった。裁判所は、杜永心には国家安全に危害を加えようとする意図があり、中国本土のために造反組織を発展させようとしたが未遂に終わったと指摘、台湾の「国家安全法」に従い、懲役4年の判決を下した。

杜永心は控訴したが、高裁は懲役4年の原判決を維持した。上告したものの、最高法院は下級審の判決は正当であるとして判じた。

(文・袁世鋼/翻訳編集・王文亮)