ゴールドマン・サックス前CEO「景気後退に備える必要がある」

2022/05/17
更新: 2022/05/17

米投資銀行大手ゴールドマン・サックスのロイド・ブランクファイン前最高経営責任者(CEO)は15日、インフレ率の上昇とガソリン価格の記録的な高騰のなか、景気後退に備える必要があると述べた。

米CBSニュースのインタビューで不況を「極めて高いリスク要因」だと述べ「私が大企業の経営者なら相当な覚悟を決める。消費者ならそのための準備はしておくだろう」と発言した。

米自動車協会(AAA)のデータによると、米ガソリン平均価格は1ガロン=約4.47ドル、カリフォルニア州の平均価格は1ガロン=6ドル近くを記録している。

ブランクファイン氏は台湾への威圧を強める中国共産党の脅威にも言及し「米国の国境を越え、コントロールできないサプライチェーンに依存することに安心できるだろうか」と、台湾に依存する半導体供給を念頭に懸念をあらわにした。

いっぽう、「効果をすぐに実感するのは難しい」と前置きした上で、連邦準備制度理事会(FRB)は不況に「うまく対応している」と述べた。先週FRBのパウエル議長は、利上げには「多少の痛みを伴う」と認めたが、物価の高騰が続くことを一番避けたいと付け加えている。

ブランクファイン氏は2006年から18年にかけてゴールドマン・サックスのCEOを務め、現在は上級会長。2008年の景気後退期には、財務省の不良資産救済プログラムに基づいて100億ドルの資本注入を受けている。

米国をはじめ国際関係担当。
関連特集: 米国経済