12日、アメリカ・ワシントンの財務省において、重要鉱物のサプライチェーン(供給網)の確保と多様化を目的とした財務相会合が開催された。スコット・ベッセント米財務長官が招集したこの会合には、日本、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、イギリスのG7各国に加え、オーストラリア、インド、韓国、メキシコの財務相、および欧州委員会(EU)の代表が参加した。
片山大臣の発言と日本の立場
日本の片山さつき財務相は、会合において日本のこれまでの経験と現在の危機的な状況を詳しく説明した。片山大臣は、2026年1月6日に中国が発表した日本に対する「軍民両用(デュアルユース)品目」の新たな輸出規制強化に言及し、これらの措置の撤回を求める日本の立場を表明した。
また、日本が2010年以来、重要鉱物の対中依存度を約9割から約6割へと低減させてきた実績を共有し、その経験に基づいた「短期・中期・長期」の取り組み項目を提示した。片山大臣の投稿によれば、会合にはジェイミソン・グリア米通商代表(USTR)もフル参加しており、日米欧と資源国が緊密に連携する姿勢が強調された。
財務相会合の概要と米国の狙い
米国財務省の発表によると、本会合の主な目的は、希土類(レアアース)をはじめとする重要鉱物の供給網を多様化させ、安全性を高めるための解決策を議論することであった。
ベッセント長官は、現在の重要鉱物サプライチェーンが高度に集中しており、妨害や操作に対して脆弱であることを指摘した。会合では、米国が既に行っている投資や、弾力的で安全な供給網を構築するための計画が示された。また、政府関係者のみならず、米輸出入銀行のジョン・ヨバノビッチ会長やJPモルガンのジェイ・ホライン・マネージング・ディレクターらもプレゼンテーションを行い、官民が一体となってこの課題に取り組む姿勢を鮮明にした。
背景と今後の予測
今回の会合の背景には、中国がレアアースなどの重要資源を「経済的威圧」の手段として利用していることへの強い危機感がある。特に2026年1月に発動された中国の輸出規制強化により、レアアース製品がその対象となる懸念が強まっており、参加国間でのサプライチェーン多様化に向けた連携確認が急務となっていた。
ベッセント長官は参加国が「デカップリング(切り離し)」ではなく、「慎重なデリスキング(リスク低減)」を追求していくことに楽観的な見通しを示している。各国は供給網の現在の欠陥を是正し、将来の混乱に備えた決定的な行動と持続可能な解決策に向けて、迅速に協力していく方針である。
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