「安倍さんだったのが残念」流行歌『可惜不是你(あなたでないのが惜しい)』も削除する中共【現代中国キーワード】

2022/09/27
更新: 2022/09/26

可惜不是你
非業の死、という言葉がある。
人は生きている限り過ちを犯し、業(ごう)を積んでしまうものである。しかし、本人の過失とは言えない不条理によって、突然命を落とすこともある。非業の死とは、そうした理不尽そのものを指す。

安倍晋三元首相が凶弾に倒れたあの日、非業の死の最たるものを日本人は目にし、衝撃を受けた。真夏の悪夢のような光景は、秋風そよぐ今になっても私たちの脳裏から消えていない。

政治家である以上、反対する人もいるだろう。しかし、安倍さんが巨大な業績を残したことは疑いない。中国共産党に凛として対峙するため、日本がどうあるべきかを明示した。それは安倍さんの生前の言葉である「台湾は日本の永遠の友人」にも凝縮されている。

いずれにしても、人の死を揶揄することは、厳に慎むべきであろう。
以前のことだが、中国の「ごく一部」の飲食店では「安倍晋三が死んだことを祝う」値引きセールを行ったという。中共の洗脳がそこまで浸透したという一例である。

一方、梁静茹さんというマレーシア出身の女性歌手がうたう『可惜不是你(あなたでないのが惜しい)』というラブソングがある。聴いてみたが、実にいい歌である。

その歌詞にある「可惜不是你」を、中共のネット監視部門がネット上から血眼になって削除しているという。

理由は「亡くなった人が(習近平でなくて)安倍さんだったのが惜しい」と読めるから。服喪の日に不謹慎だが、これ以上の笑い話はない。