沖縄県・与那国島で住民避難訓練…自治体「台湾有事の緊急対応にも応用」

2023/11/13
更新: 2023/11/13

日本最西端の島、与那国島沖縄県)で12日、地震による津波の発生を想定した住民避難訓練が行われた。訓練は、中国共産党が台湾に武力を行使した場合の緊急避難対策としても応用可能であると、自治体関係者らはみている。

訓練には自衛隊員や防衛省関係者ら200人以上が参加した。ヘリでけが人を搬送したり、上陸作戦を専門とする水陸機動団の訓練を初めて行う予定だったが、天候不良のため見送られた。

与那国町の糸数健一町長は、災害は予測できないとし「自衛隊と合同の防災訓練に取り組むことが有事への対応力や抑止力向上にもつながる」と共同通信の取材に述べている。

島民1700人の避難を統括する自治体の責任者は、ロイター通信に対して「今日の演習は災害に対するものだが、台湾有事の際に何が起こるかを考える上で有益だ」とコメントしている。

与那国島は東京から2千キロ、台湾からはわずか110キロメートルの距離にある。昨年8月、中国人民解放軍が米下院ペロシ議長(当時)の台湾訪問に抗議して大規模な軍事演習を行ったが、与那国島北西の訓練区域などにミサイルが着弾。一部は日本の排他的経済水域(EEZ)内だった。

島での避難訓練は4年ぶりで、島内の中学校に島民180人が参加した。自衛隊の施設では演習を見学した住民に昼食が提供された。

中国共産党は軍事力を増大させ、台湾に対する圧力を高めている。人民解放軍は台湾海峡の中間線を越え、台湾周辺の海空域をほぼ絶えず侵している。さらに、南シナ海の岩礁等の軍事化も進めている。

南西諸島は約1200キロメートルに及び、フィリピンまで続く中国共産党の対米防衛ライン「第1列島線」の一部となっている。共産党政権はこの線の内側を米軍からの侵入を防ぐ「接近阻止・領域拒否(A2AD)」戦略を立て、周辺で軍機や艦艇などの活動を活発化させている。

日本は中国共産党政権に対する抑止力を強化するため、戦略的要衝となる南西諸島の防衛強化を図っている。この取り組みは2016年に与那国島への沿岸監視隊の配置から始まり、2019年3月には奄美大島(鹿児島県)と宮古島(沖縄県)に部隊を置き、さらに2023年度末までに石垣島(沖縄県)、2020年代半ばまでには鹿児島の馬毛島に訓練基地などを新設する。

岸田文雄政権は2023年度から5年間の国防予算を倍増させる計画を発表。相手のミサイル発射拠点をたたく反撃能力の整備などにあてるなどして、防衛力の抜本的強化を図っている。

大紀元日本 STAFF
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