中国共産党の最新地図…土地強奪戦略、台湾やインド、マレーシアで進行中

2023/12/11
更新: 2023/12/11

中華人民共和国が公表した公式地図の最新版は、台湾の自治権、南シナ海の大部分、及び他の地域の紛争地域に対する北京の主張を巡って、米国、インド太平洋の同盟国及びパートナーから強い非難を招いた。

同地図について、フィリピン外務省は2023年8月の地図公開後、「フィリピンの領土と海域に対する中国の主権と管轄権を正当化しようとするこの最新の試みには国際法上の根拠がない」としている。同地図は、中国の領有権主張を法的に無効とした2016年の国際裁判所の判決にも関わらず、南シナ海を取り囲んだものとなっている。

インドとマレーシアも、改訂された地図において、自国の領土が中国領土内と主張されていることを受けて強く抗議した。「中国の主張には根拠がないため、我々は断固却下するものとする。中国側のこうした措置は、境界問題の解決を複雑にするだけである」とインド外務省報道官は述べている。中国の地図では、インド北部の、実効支配線(LAC)として知られる3,380キロメートルにわたる係争中の国境の東端にある、アルナーチャル・プラデーシュ州が中国領土であると主張されている。

この地図はマレーシアの排他的経済水域(EEZ)の大部分も中国領土としている。同水域は東南アジアの国の海岸から200海里に広がり、国際法によりクアラルンプールに海洋資源に対する権利が認められている。

地図線の再描画は、ネパールでの村づくりや、特に南シナ海での横暴な行為や強制的な実施を含む、中国によるより広範な土地奪取戦略の一環である。「地図上にどのような線を引くかだけが問題ではない。その威圧的な行動が問題なのだ。近隣諸国やインド太平洋地域の同盟国やパートナーの一部を脅し、これらの虚偽の海洋主張を推進しようとするやり方が問題なのだ」と、米国国家安全保障会議のスポークスマンであるジョン・カービー氏はボイス・オブ・アメリカに語った。

中国は2020年にネパールが所有する土地に密かに建物を建設し、その後ネパール当局のその地域への立入りを拒否した。同年後半、中国の軍備増強により実効支配線沿いの緊張が高まって衝突を引き起こし、インド兵20名と少なくとも人民解放軍兵士4名が死亡した。

インドを拠点とするニュースウェブサイト「ザ・ワイヤー」によると、2023年4月、中国は別の地図書換え策として、アルナーチャル・プラデーシュ州の11の山、川、住宅地の名前を変更すると発表した。

専門家は、中国は軍事関与を軽減することで拡大の野心を正常化しようとしているものとみている。南シナ海で人工的な地形を浚渫するために民間プロジェクトを使用し、マニラのEEZ内のセカンド・トーマス・ショールに駐留するフィリピン軍に補給するボートへの牽制には、中国海警局の船舶や海上民兵船も使用している。

サラミ・スライシングとして知られるこのような戦術は、「小さな行動の着実な進展で領土と海域の現状を変えることを目指すものであり、これらの行動のいずれもそれ自体が戦争行為として機能するものではないが、時間の経過とともに累積的に戦略的変革につながっていく」と、ニューデリーの政策研究センターの戦略研究のブラーマ・チェリニー教授はジャパンタイムズに執筆している。

これに応えて、米国は地域同盟の構築と強化に熱心に取り組んでいる、と元北大西洋条約機構(NATO)米国大使でシカゴ国際問題評議会会長のイボ・ダールダー氏は述べる。

「日米安全保障関係は現在、ここ数十年で最も強固なものとなっている。これは、日本を防衛するために必要な新たな能力に投資し、地域全体の抑止力を強化する一方、5年間で防衛費を倍増するという日本政府の決定によって強化された」と、同氏は2023年6月に米国を拠点とするウェブサイト「ポリティコ」に寄稿した。「オーストラリアはまた、太平洋における強力な抑止力の維持に重点を置くために防衛戦略と態勢を適応させてきた。そして米国政府は、日本と韓国に対し、二国間及び三国間関係を強化するために意見の相違を脇に置くよう促すことに成功した。オーストラリア、インド、日本、米国のクワッド指導者も現在、定期的に会合を行っている」

台湾もまた、台湾海峡を越えての潜在的な侵略を阻止するための能力への投資を増やしており、同盟国とパートナー国の共同の努力が中国に「海峡を越えた戦争は流血で多大な犠牲を伴うものであり、その結果は確実ではないという紛れもないメッセージを送っている」と同氏は述べている。

Indo-Pacific Defence Forum