年越しに鳴らした爆竹「1万発のはずが、まさかの1/3」 手で数えて数量詐欺が発覚=中国

2024/02/19
更新: 2024/02/19

旧正月の年越しを祝って鳴らした爆竹(ばくちく)が、表示された数量の1/3。つまり「数量詐欺」の製品だったことが明らかになった。

爆竹は中国語で「鞭炮(ビェンパオ)」という。爆発して音を出す部分(炮)を、長い鞭(むち)のように無数につなげて、けたたましく連発で鳴るようにしたのが中国の爆竹ということになる。

中国の年越し(新暦・旧暦とも)に、この爆竹は欠かせない。中国人はこれを「邪気を祓うためだ」と言うが、それにしても年越しのその前後の時間、中国の街には、まるで戦闘でも始まったのかと思うほどの炸裂音が鳴り響く。

その爆竹にも、なかなか大掛かりなものがある。例えば、1万発がセットになったという「ロール状の爆竹」である。なにしろ、これに着火すると、1万発が連続して鳴るのであるから、さぞや迫力があることだろう。

さて、このたび問題になったのは、その1万発セットの「ロール爆竹」である。

このほど「旧正月に爆竹を鳴らしたが、意外と短時間で終わった」ことを不審に思ったある男性がいた。確かに、ラベルには「1万発」と書かれているが、はたして数量に間違いはないのだろうか。

そこで彼は、この「1万発の爆竹が巻かれている」というのが売りの「ロール爆竹」のなかに、本当に1万発入っているのかということについて、自ら数えて確かめる決断をした。

この勇気ある(?)男性は、3時間余りかけて、ロール状にまとまっていた爆竹を1つ1つ取り出し、自宅の床の上に並べていった。そうしてカウントした結果、「1万発入り」というこのロール爆竹のなかに実際に入っていたのは、わずか「3641発」だったことが判明した。

しかも、その「3641発」のなかには、鳴らない(爆発しない)不良品も多く入っていたという。

「いくらなんでも、これはひどい!」と憤慨したこの男性は、さっそく製造メーカーに電話したものの、繋がらなかったそうだ。

例えるならば「量り売りの豚肉を1キロ買ったが、渡されたのは3百グラムだった」ということになる。売り手の「数量詐欺」も、ここまでくるとかなり悪質だ。

 

 

(「1万発入り」が売りの「ロール爆竹」の中身をカウントした男性)

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李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。
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