米政府効率化省(DOGE)を率いる実業家のイーロン・マスク氏は先月30日に開かれた閣議で、閣僚らに対し別れの挨拶をした。
マスク氏は、30日の閣議に出席し「素晴らしい内閣と一緒に仕事ができて光栄だった。皆さん、ありがとうございました」と感謝の意と別れの挨拶を述べた。
また「アメリカ国民は安全な国境、安全な都市、そして賢明な支出を求めて投票し、それが現実になった」「(トランプ政権の)最初の100日間で、我々は非常に多くの目標を達成した」と述べ、発足100日目を迎えたトランプ政権のこれまでの成果を称賛した。
「歴代の政権が成し遂げた成果をはるかに超えている」とも述べた。
これに対し、トランプ氏は「我々は皆、あなたのご支援に感謝したい」と述べ「あなたは多くを犠牲にし、不当な扱いも受けた。本当に大きな助けだった」とマスク氏をねぎらった。
また「好きなだけ政権にいてくれて構わない」と冗談を交えた。閣僚らも拍手でマスク氏をねぎらった。
米電気自動車(EV)大手テスラが先月下旬に発表した2025年1~3月期における営業利益は、前年同期比66%減の3億9900万ドル(約560億円)となり、これは2020年に最量販車「モデルY」を投入して以降、四半期で最大の減益幅となった。
この業績悪化の背景には、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の政府効率化省での職務に対する反発から世界的に広がった不買運動が響いている。

マスク氏は、閣議中に「USA Gulf」の赤い帽子とDOGEの黒い帽子を重ねてかぶっていた。
それについて、トランプ氏は「ところでイーロン、君の二つ重ねた帽子が素敵だよ。それができるのは彼だけだ」と語った。マスク氏は「大統領、ご存知の通り、私は複数の役職を担っていると言われている。そしてご覧の通り、そのことが私の帽子にも表れている」と返し、閣僚らの笑いを誘う一幕もあった。
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