14日、航空自衛隊の練習機が愛知県犬山市にある池に墜落した事故で、墜落前に緊急事態を知らせる交信や、機体からの緊急脱出は行われていなかったことが明らかとなった。自衛隊がさらに詳しい状況の確認を進めるとともに、行方不明となった隊員2人を捜索中であると、毎日新聞が報道した。
14日午後、航空自衛隊のT4練習機が愛知県犬山市の入鹿池に墜落。機体の残骸などが発見された一方、搭乗していた空自隊員2人が行方不明である事から、防衛省は捜索活動を行うとともに、事故調査委員会を設置した。墜落現場の付近では機体の一部の他に、救命装備品、ヘルメット、帽子などが発見された。
また航空自衛隊は15日、事故機の前席に網谷奨太2尉(29)、後席には井岡拓路1尉(31)が搭乗していたと発表。2人は宮崎県の新田原(にゅうたばる)基地に拠点を置く第5航空団に所属していた。
航空自衛隊によると、当時は、所属している宮崎県の新田原基地に向かうため小牧基地を北に向けて離陸した後、太平洋上に出る計画で、飛行前の点検では期待に異常はなく、天候にも問題はなかったとのことだ。
T4は練習機として開発され、航空自衛隊は197機を保有している。航空幕僚監部によると、T4の重大事故が、過去に3件発生し、いずれも訓練中の事故で計7人が死亡した。
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