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米・イラン核協議 「今週中に良い知らせが来るかも」=トランプ大統領 

2025/05/27
更新: 2025/05/27

5月25日、アメリカのトランプ大統領は、アメリカとイランの双方が核問題に関する第5回交渉で「実質的な進展」を遂げたと述べ、今週中に「良いニュース」を発表する可能性があると予告した。しかし、イラン側は、交渉が非常に複雑であり、短期間で結論が出ることは難しいと強調した。

25日、トランプ大統領はニュージャージー州モリスタウン空港で記者団に対し、アメリカとイランの核問題に関する第5回会談の結果は「非常に、非常に良い」と述べ、双方が交渉で「真実かつ実質的な進展」(real and serious progress)を得たと報告した。

トランプ氏は「私たちはイランと非常に良い会談を行い、イラン側から良いニュースがあるかもしれない」と述べ、さらに「次の2日間で、良いニュースか悪いニュースか、どちらを伝えるかは分からないが、良いニュースになるのではないかという感触がある」と付け加えた。

トランプ氏は、戦争や死傷者を避けたいと強調し、「爆弾が落ちるのを見たくないし、誰の命も失ってほしくない。本当にそれを実現したい」と述べた。

23日、アメリカとイランの代表がローマで第5回核交渉を行い、アメリカのスティーブ・ウィトコフ特使(ドナルド・トランプ大統領によって中東特使に任命)とイランのベテラン外交官 アッバス・アラグチ外相がそれぞれの代表団を率いて会談した。

しかし、イラン側は、交渉の進展に対して、慎重な姿勢を示し、アラグチ外相は、会談後に「これらの交渉は非常に複雑であり、2、3回の会議で解決することは不可能だ」と述べた。

今回の交渉の仲介役であるオマーンのバドル・ビン・アル・ブーサイーディー・オマーン国外務大臣(H.E. Sayyid Badr bin Hamad al Busaidi, Foreign Minister of the Sultanate of Oman)も、SNSプラットフォームXで第5回交渉が「いくつかの進展を得たが、決定的ではない」と述べ、「残された問題」が今後数日で明確になることを望んでいると付け加えた。

近年、イランは、核活動を段階的に強化しており、現在のウラン濃縮度は60%に達しており、2015年の合意での上限3.67%を大きく上回っているが、核兵器製造に必要な90%には達していない。

国際原子力機関(IAEA)は6月に会議を開催し、イランの核活動を審査する予定だ。

アメリカのメディアは、イスラエルが、交渉が失敗した場合に備えて軍事的な展開を進めており、外交努力がうまくいかなかった場合には、迅速にイランの核施設に攻撃を行う可能性があると指摘した。

陳霆