27日の参院外交防衛委員会で、自民党の佐藤正久参院議員はカナダ国内に設置されている中国系「反日」博物館をめぐり、カナダ外相に申し入れを行うよう強く求めた。
昨年6月にカナダのトロントにて、中国系団体「アルファ教育」により「アジア太平洋平和博物館」が開館された。旧日本軍の「731部隊」や南京事件などに関する内容が扱われており「反日宣伝の教育拠点化している」として懸念している。
佐藤議員は、岩屋毅外相に対し「日本の名誉や尊厳に関わることであって、韓国には強く出れても、中国をおもんぱかるような媚中外交では日本の尊厳というのは守れない」と強調し、カナダの外相に申し入れを行うよう求めた。
岩屋外相は、近々カナダのアナンド外相と会談を行う予定だという。
岩屋外相は、「アメリカ及びカナダにおいて史実からかけ離れた、または極端な文言や表現を使用した活動や展示がされた事例を確認している」と答え、「何が最も適切で効果的かという観点から判断をして、様々な取り組みを継続していきたいと考えている」と述べるにとどめ、直接申し入れを行うか否かは明言を避けた。
これに対し、佐藤議員は「国民の疑問は何で韓国には強くでるのに、中国には強く出ないのかということだ」と述べ、「やっぱ日本の名誉と尊厳に関わることですから、これ是非言ってください」と訴えた。
また、「韓国については外務大臣レベルが言ってる。なぜカナダにあるこの反日博物館については、外務大臣レベルで言えないのか」と問いただした。
佐藤議員の答弁に対し、岩屋議員は「歴史問題への対応に関わる対応につきましては、いちいち内容をつまびらかにすることは避けたいと思う」と語り、「相手国の事情、案件の性質、タイミングなど諸般の事情を総合的に勘案して判断していきたい」と述べた。
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