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激変する中国 地方財政逼迫で広がる中国地下鉄の“賃上げ”や“節約運行”

地元財政を圧迫する地下鉄赤字 「蒸し風呂列車」に不満噴出 中国

2025/06/13
更新: 2025/06/13

中国各地で急速に整備が進んだ地下鉄網が、いま深刻な財政難に直面していた。

2024年、中央政府の補助を除いた実質赤字に陥った都市は少なくとも26にのぼり、中でも黒字経営の象徴とされていた広東省・深セン地鉄では、約334億元(約6600億円)という史上最大の損失を記録した。

利用者の利便性を売りにしてきた都市鉄道が、今や地方財政の“重荷”となったのだ。

こうした危機を受け、各都市では運賃の値上げやコスト削減策に踏み切った。

広東省・佛山市では、より直接的な節約策が実施されており、空調の設定温度を引き上げ、照明を暗くし、エレベーターの運行を一部停止、終電時刻の繰り上げまで行う徹底ぶりだ。この「極端な節約運行」に対し、乗客からは「地下鉄が蒸し風呂のようだ」と不満の声が相次いだ。

電車は動いても、不快適さがいや増して、節約の代償を実感させられる市民たちには、行き場のない苛立ちだけが募った。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!