トイレは多くの人にとって、たった一人になれる落ち着く空間──。
ついスマホを片手に連絡をチェックしたり、ショート動画に没頭したり。今や多くの人が当たり前のようにやっている「トイレスマホ」だが、実は体にとっては非常に危険な行為だった。
今回、中国で発生した「腸が飛び出す」惨事は、「ながらスマホ」がもたらす想像を超える健康リスクを浮き彫りにした。
河南省鄭州市の病院に搬送されたのは、33歳の男性。自宅のトイレで激痛と出血に襲われ、直腸が13センチも肛門から外へ脱出してきたのだ。肛門疾患の中でも最も重度の状態だった。原因は、スマホを見ながら最長2時間もトイレにこもるという生活習慣だったという。
医師によれば、長時間トイレに座ると、筋肉がゆるみっぱなしになり、機能が低下し、直腸がずれ落ちやすくなるほか、痔などの肛門疾患を引き起こす可能性もある。今回のような重篤なケースも珍しくないという。
「自分は大丈夫」と思っている人もいそうだが、他人事でも笑いごとでもない。
「トイレ滞在は5~10分以内に」と医師の助言はシンプルだ。腸が飛び出す前にスマホを置く。その勇気が、明日の健康を守る鍵になる。
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