金の価格高騰が、中国の若者たちの結婚スタイルを大きく変えつつある。
中国、特に南部地域では、結婚式で金製アクセサリーの一式を身に着けるのが習わしだが、今では高額すぎて手が出せない。そこで多くの若者が「見た目さえ整えばいい」と割り切り、金メッキ品や模造アクセサリーで、式を演出している。
最近は、結婚式用に、短期間だけ金製品をレンタルするサービスも登場し、こうした「レンタルゴールド」が、新たな常識として浸透しつつある。
一方で、金の高騰と消費低迷が重なり、金製品業界は深刻な打撃を受け、店舗閉鎖が相次ぎ、大手宝飾ブランドの収益も大幅に減少した。今では「買う人」より「売る人」の方が目立つという。
もはや「本物」にこだわる時代は終わった。見栄や伝統よりも、現実を優先する――今の中国の結婚事情である。
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