7月25日から27日にかけて東京都内で開催された「東京国際合唱コンクール」で、中国の参加団体からの圧力により、会場内の国旗が撤去され、台湾の合唱団が「チャイニーズタイペイ」として紹介される事態が発生した。
中国共産党は「一つの中国」原則を国際社会の“常識”として定着させることを目指し、経済力・外交圧力・政治的影響力を駆使してその影響範囲を拡大している。
フォーカス台湾によると、「中国からの参加チームの一つが中国共産党との関係が強く、他の中国の団体に対し『このまま国に帰ったら子供たちが攻撃されるかもしれない』などといった内容を伝え、27日に出場する3団体が連携して、国旗の撤去と台湾の名称の変更を要求するなど、児童合唱団の関係者が他の中国チームにも圧力をかけていたという。
主催者側は最終的に全ての国旗を撤去し、台湾団体を「チャイニーズタイペイ」として紹介したが、司会者が紹介の中で「台湾」と挿入する形で対応した。
中国共産党は台湾の国際的地位を弱めるため、各国や国際機関に対し「チャイニーズタイペイ」の呼称使用を強く要求している。
もともと国際社会では、台湾を統治する中華民国が清朝を継承した中国の正統政府として広く認知されており、国連の中国代表権も中華民国が保持していた。
しかし1971年、国連総会で「アルバニア決議」(第2758号)が採択され、中華人民共和国が「中国を代表する唯一の合法政府」として国連に承認されると、中華民国は国連を脱退し、国際的地位が大きく低下した。
以降、中国共産党は「一つの中国」「台湾は中国の不可分の一部」と主張し、各国や国際機関に対して台湾の国家的な呼称や国旗の使用を禁じるよう圧力を強めた。
こうした外交戦略により、オリンピックなどの国際大会でも「チャイニーズタイペイ」という呼称が使用され、国旗や国歌の使用も制限されている。中国共産党はこうした名称操作を通じ、台湾の主権を否定しようとしている。
中国共産党は「中国共産党=中国」であり、中華民国の正当性を認めず、台湾は中華人民共和国の一部という概念を中国国内はもちろん世界に信じ込ませようとしている。またこうしたプロパガンダは政治的、経済的、文化的、あらゆる方向から拡散されている。
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