アメリカのトランプ大統領は、信仰を原動力としてロシア・ウクライナ戦争の和平推進に尽力している。これまでに、アメリカの主導で7つの戦争を終結させた。トランプ氏は「命を救い、天国に行く資格を得たい」と述べ、和平に対する強い意志を示している。
アメリカのトランプ大統領は8月19日、米FOXニュースの番組「Fox & フレンズ」の電話インタビューで、ロシア・ウクライナ戦争の和平交渉に関する最新の進展を語った。注目点は、彼が平和に尽力する動機を信仰心に由来すると明かし、命を救い天国に行ける資格を得たいと述べたことである。
同日午後、ホワイトハウスでの記者会見でキャロライン・レビット報道官は「大統領の言葉は誠実であり、冗談ではない。大統領は本気だと私は信じている。大統領も我々と同じように天国に行きたいのだ」と述べた。
トランプ氏は18日、ホワイトハウスでウクライナのゼレンスキー大統領と欧州の指導者らを迎えて和平問題を協議し、会談の終了後にロシアのプーチン大統領へ直接電話をかけた。
信仰に導かれ トランプ氏は平和に尽力
トランプ大統領はインタビューで、平和を推進する原動力は自身の信仰であると語った。彼は「もし私が命を救えるなら、それは私が天国に行く理由のひとつになる」と述べた。
さらに、ロシア・ウクライナ戦争は毎週5千人から7千人の死者を生み、ウクライナはすでに破壊し尽くされたと指摘したうえで、起こるべきではなかった悲劇を直ちに終わらせなければならないと強調した。
トランプ大統領は、アメリカのリーダーシップと自らの交渉術が世界に安定をもたらすと強調し、これまでに7つの戦争を終結させてきたと述べた。しかし、ロシア・ウクライナ戦争の平和交渉が最も難しいものであると語った。
彼が挙げた「7つの戦争」とは以下の通りである。
・コンゴとルワンダの数十年に及ぶ武力衝突を終わらせ、両国を和平合意に導いたこと
・関税を利用してタイとカンボジアの停戦を仲介したこと
・イスラエルとイランの間の緊張を緩和したこと
・インドとパキスタンの対立に介入したこと
・37年間領土を巡って争ったアルメニアとアゼルバイジャンを和平合意に導いたこと
・エジプトとエチオピアの紛争を収めたこと
・2020年にセルビアとコソボの歴史的合意を取りまとめたこと
将来について、トランプ氏は次期大統領が現在の政策を維持できるかを他の指導者たちが懸念していると認めつつ、「アメリカにはJ.D.ヴァンス、ルビオ、ベッセントなど優れた人材がいる。政策の継続性は確保される」と楽観的に述べた。
ホワイトハウス首脳会議:欧米の結束で和平を推進
トランプ大統領は18日、ホワイトハウスの大統領執務室(オーバルオフィス)で首脳会談を主催した。参加者にはフランス大統領マクロン氏、フィンランド大統領ストゥブ氏、イタリア首相メローニ氏、イギリス首相スターマー氏、ドイツ首相メルツ氏、EU委員長フォン・デア・ライエン氏、そしてNATO事務総長ルッテ氏がいた。
トランプ大統領は「アメリカが国際的な尊敬を再び勝ち取り、この異例の首脳会議のために各国指導者を迅速にワシントンへ集めたことは、自らのリーダーシップを示すものだ」と述べた。そして「1年前なら彼らは来なかっただろう。今、アメリカは世界で最も注目される国となっている」と強調した。
会談ではロシア・ウクライナ戦争の和平的解決を中心議題とし、トランプ大統領は「アメリカだけがプーチン氏を交渉の席につかせられる」と強調した。さらに欧州の同盟国と協調し、「一時的な停戦ではなく持続的な和平」を目指すと主張した。
プーチン氏とゼレンスキー氏の会談実現へ:2週間が鍵
トランプ大統領は、プーチン氏とゼレンスキー氏の二者会談を2週間以内に実現させるため調整を進めていると明かし、その後に進展があれば三者会談を開き、和平合意を最終決定する計画を持っていると述べた。
彼は「プーチン氏とゼレンスキー氏の敵意は和らぎつつあり、両者の関係は良好になっている。これが交渉の前提条件を築いている」と説明した。
さらにトランプ大統領は会談後の深夜1時(モスクワ時間)にプーチン氏へ直接電話をかけ、会談調整を進めたことを明かし、「時間を無駄にしたくない。この戦争は終わらせなければならない」と強調した。
この会談が実現すれば、2022年のロシア・ウクライナ戦争勃発以来、最大の外交的突破口となるであろう。
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