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トランプ氏とマスク氏が再び手を組み 連邦機関でGrok AI導入

2025/09/26
更新: 2025/09/26

9月25日、米一般調達局(GSA)は、イーロン・マスク氏が率いる人工知能企業xAIと歴史的な合意を締結したと発表した。GSAの「OneGov」計画を通じて、連邦政府機関は1機関あたりわずか0.42ドルという低価格でxAIのGrok AIモデルを利用できるようになる。契約は即日発効し、2027年3月まで有効。優遇価格は18か月間適用される。

同局は声明で「xAIとの提携は連邦機関の業務効率化に資するものであり、透明で効率的な政府を実現する」と説明。これは、マスク氏がトランプ政権で特別顧問を務めていた時に強調していた取り組みでもあり、AI導入はアメリカの国際競争力維持にもつながるとした。

協定には、xAIの高度な推論モデル「Grok 4」と「Grok 4 Fast」の利用が含まれ、さらに専属エンジニアを派遣して各機関が迅速かつ効果的にAIを業務に統合できるよう支援する内容も盛り込まれている。

xAIの共同創業者兼最高経営責任者(CEO)であるマスク氏は「xAIは世界で最も強力なAI演算能力と最先端のAIモデルを有している」と強調。

同氏は「トランプ大統領とトランプ政権に感謝する。これにより、連邦政府全体で最先端AIを活用でき、アメリカ政府はかつてないスピードで革新を進め、より効率的に業務を遂行できる」と述べた。さらに「今後もトランプ大統領のチームと連携し、政府におけるAI導入を加速させ、国益に貢献していきたい」と語った。

この合意は低コストでのAI提供に加え、今後のシステム更新の道筋や研修、セキュリティ統合支援も含んでいる。

今回の提携は、トランプ政権と大手テック企業の最新の連携事例でもある。今週初めには、メタとマイクロソフトもGSAと提携し、​​連邦職員が両社のAIツールを使えるようにした。GSAは9月に発表した声明で、今後さらに多くの企業との協力が見込まれると示唆している。

マスク氏は2024年大統領選でトランプ氏を最大の支援者の一人として後押しし、一時はホワイトハウスに入り「政府効率化省(DOGE)」の責任者を務めた。しかし、政権の中核経済法案「大きく美しい法案(One Big Beautiful Bill Act)」を巡って関係が一時的に悪化した経緯もある。だが、先週末に開かれた保守派若手活動家チャーリー・カーク氏の追悼式で、マスク氏が自らトランプ氏に歩み寄り和解。両者は再び関係を修復したとされる。

マスク氏が故チャーリー・カーク氏の精神に感銘を受け、最終的に偏見を捨てたとの見方も出ている。