1月12日、政府は日本の最東端に位置する南鳥島周辺の海底からレアアースの採掘に向けた試験を開始した。最近、中国共産党政権が「レアアースカード」を切って圧力を強める中、今回の取り組みは、サプライチェーンの安全保障を強化し、対中依存を低減するための重要な一歩と位置付けられる。
掘削装置を搭載した地球深部探査船「ちきゅう」は、静岡県清水港を出港し、東京の南東約1900キロに位置する南鳥島周辺海域へ向かった。
「ちきゅう」は、水深約6千メートルの海底から、レアアース元素を高濃度に含む泥の採掘を試みる。深海において、パイプライン方式でレアアースを含む泥を船上まで輸送する試みは、世界で初めてとなる。
今回の試験は約1か月間を予定。プロジェクト責任者は「本事業は7年にわたる準備を経て実現した。深海からのレアアース採掘に成功すれば、技術的に大きな成果であるだけでなく、日本のレアアース調達先の多様化にとっても意義深く重要性を持つ」と述べている。
この計画は、政府の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」が主導し、日本海洋研究開発機構(JAMSTEC・ジャムステック)が実施を担っている。試験が成功すれば、将来的な大規模深海レアアース開発に向けた基盤が築かれることになる。
レアアースは、電気自動車(EV)やスマートフォン、風力発電設備、さらには軍事装備に至るまで不可欠な重要資源である。中共は長年、世界のレアアース供給のおよそ7割を掌握し、地政学的圧力の手段として利用してきた。
日本は陸上に有力な鉱山資源を持たない一方、排他的経済水域(EEZ)の面積は世界第6位に位置する。深海レアアースの開発が実現すれば、日本は重要鉱物資源の供給国へと転換する可能性を持つ。
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