中国共産党トップ将軍の解任 沈黙を守る軍内部に不満の兆候

2026/01/28
更新: 2026/01/28

中国共産党(中共)の党首、習近平によって軍トップの将軍が解任されたが、数日が経過しても中国軍は沈黙を保ったままである。アナリストらは、将軍や指揮官たちの沈黙は、クーデターの懸念を含む党上層部の混乱を示唆していると指摘する。

中国国防部は1月24日、中央軍事委員会副主席の張又侠と、同委員会委員兼統合参謀部参謀長の劉振立を解任し、調査中であると突如発表した。同日、解放軍報は「軍主席責任制を著しく侵害・破壊し、共産党統治の基盤を危うくした」として二人を厳しく批判する社説を掲載した。

しかし、過去の事例とは異なり、中央軍事委員会の各部門や主要戦区から習近平による粛清を支持する公式声明は一切出されていない。対照的に、2014年の徐才厚や2015年の郭伯雄の解任時には、翌日には全軍、各軍種から支持表明が相次いでいた。

米国在住の中国問題評論家、陳破空氏は、張氏と劉氏が軍内部で肯定的なイメージを持たれており、中越戦争に参加した党内でも数少ない「実戦経験を持つ将軍」であることを指摘した。陳氏は「軍内部に不満が広がっており、張又侠の元部下たちが救出を試みる可能性さえある。習近平は軍事クーデターを警戒しているはずだ」と分析している。

また、時事評論家の李林一氏は、軍内の反発を避けるために習近平がこの件を早期に沈静化させようとしている可能性を指摘した。

事態は未収束か

専門家は、張又侠の解任が完全には決着しておらず、上層部の権力闘争が継続している兆候があると述べる。現在も国防部のウェブサイトには張又侠の過去の活動が掲載されたままであり(昨年解任された何衛東氏の情報は削除済み)、中央紀律検査委員会のサイトからは張又侠解任の告知が不可解にも削除された。

台湾の国防安全研究院の研究員、沈明室氏は「軍の多くの部隊が状況を静観している。張又侠らが逮捕されたのか、抵抗しているのか不明なため、態度を決めかねているのだ」と語る。

民主活動家の唐柏橋氏は、張又侠の家族や部下が不満を表明し、当局がさらなる行動を停止したという情報を得たと明かした。「習近平の絶対的な権威が初めて挑戦を受けており、事態がエスカレートする可能性が高まっている」という。

Alex Wu
エポックタイムズの在米ライター。専門は中国社会、中国文化、人権、国際関係。