中国 「地獄から舞い戻った俳優」

中国俳優シャオ・ジャン(肖戦) ウェイボー商業価値1位 2年連続

2026/02/11
更新: 2026/02/11

中国の人気俳優・肖戦(シャオ・ジャン、34歳)は、主演ドラマ『チベット海の伝説』の大ヒットを受け、中国のSNS大手・微博(ウェイボー)が発表した「2025年・最も商業的な影響力を持つスター」ランキングで1位に選ばれた。

中国メディアの新浪網によると、このランキングはフォロワーの増加数、広告契約の数、ブランドへの影響力などを基準に評価。この基準に基づく評価で、肖戦は前年と同じ86.7点を獲得し、2年連続で1位となった。

いまや中国芸能界を代表する存在となったが、その道のりは決して順風満帆ではなかった。過去には、芸能界から姿を消しそうなほどの逆境を経験している。

肖戦は2019年、ドラマ『陳情令』の成功で一躍国民的スターとなった。しかし翌2020年、思わぬ形で強い逆風に晒されることになる。きっかけは、一部の熱狂的ファンの行動であった。

そのファンらは、肖戦が男性同士の恋愛を描いた創作作品(BL創作)の題材にされることで「本人のイメージが傷つく」と考え、作品や投稿先を当局に大量通報した。これにより、同人小説サイトや創作コミュニティが中国国内で閲覧できなくなる事態が発生した。

この行動は「表現の自由を壊した」として強い反発を招き、騒動は社会的な炎上へと発展した。肖戦自身はこの行動に関与していなかったが、ネット上では「ファンの行き過ぎた行動も本人の責任」と受け止められ、批判の矛先は肖戦本人に向けられた。

その結果、テレビ出演や広告契約は次々と停止され、新作の話も消え、事実上の活動休止状態に追い込まれた。当時は「もう戻れない」「このまま消える」とまで言われ、「地獄に落ちた俳優」と表現されることもあった。

それでも肖戦は、海外へ活動の場を移すことも、引退を宣言することもなく、舞台出演など地道な活動を続けた。世論が落ち着くのを待ちながら、演技力で評価を積み重ねていったのである。

一度は芸能界から消えかけた肖戦が、商業価値1位という形で再び評価の頂点に立った。こうして、彼は「地獄から舞い戻った俳優」と呼ばれるようになったのである。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!