2月28日、イスラエルと米国は連携し、イランの首都テヘランに対して異例の白昼の空爆を実施した。アメリカのトランプ大統領は直後にビデオ声明を発表し、米軍がイランを対象とする「重大な戦闘行動」に参加していることを確認した上で、これを「アメリカ国民を守るための崇高な使命」と表明した。
最新の報道によれば、米・イスラエル連合軍の空爆後、イランはイスラエルに向けて報復のミサイルを発射した。イスラエル政府は全国に警報を出し、防空システムを全面的に稼働させている。現在、イスラエル、イラク、および周辺各国は相次いで領空を封鎖した。
トランプ大統領のビデオ声明全文:「脅威排除、自由の機会」
トランプ大統領はフロリダ州の私邸マー・ア・ラゴで約8分間のビデオを公開し、今回の軍事決定について説明した。大統領は次のように述べた。「つい先ほど、米軍はイランにおいて重大な戦闘行動を開始した。我々の目標は、イラン政権からの差し迫った脅威を取り除き、アメリカ国民を守ることである」。
演説の中でトランプ大統領は、戦争の代償にも言及し、「勇敢なアメリカの英雄たちが命を落とすかもしれない。犠牲者が出るかもしれない。それは戦争では往々にして起こることだ」と語った。
さらにトランプ大統領は、イラン政権が47年間にわたり「アメリカに死を」と叫び続け、テロ組織を支援して「世界を血で染めてきた」と非難した。また、1979年のアメリカ大使館人質事件にも触れ、イランは「悪行以外を考えない」と指摘。「核の野心を放棄するあらゆる機会を拒み続けてきた」と述べ、米国の忍耐は限界に達したと強調した。
トランプ大統領はさらに、米軍が「彼らのミサイルを破壊し、そのミサイル産業を完全に平地にする」とし、「同時に彼らの海軍を殲滅する」と宣言した。
「イラン国民が自由を得る機会は今ここにある」
トランプ大統領は、ビデオの中でイラン革命防衛隊(IRGC)に対し「武器を捨てよ」と呼びかけ、「そうしなければ死を免れない」と警告した。
トランプ大統領は、この攻撃は単なる軍事行動ではなく、イラン国民が自由を勝ち取るための歴史的な機会であると強調した。「これはあなた方の世代、あるいは何世代にもわたる中で唯一の機会かもしれない」と呼びかけた。
トランプ大統領はまた、イラン国民が長年にわたりアメリカに助けを求め続けてきたものの、その願いはかなえられなかったとし、「私が今夜決断したことを実行する大統領は、これまで一人もいなかった」と述べた。
トランプ大統領はさらに、イラン国民に直接行動を起こすよう促し、「我々が終えたとき、あなたたちは自らの政府を引き継ぐことになる。それはあなたたち自身のものだ。今こそ運命の主導権を取り戻す時である」と訴えた。
米海空軍全面投入:空母2隻、数カ月秘密計画
海外メディアの報道によると、この共同攻撃でテヘラン各地に濃煙が立ち上った。市中心部のハメネイ事務所付近で爆発が起きたほか、イスファハン、コム、カラジ、北部のセイエド・ハンダン地区、さらにメヘラバード空港周辺でも爆発音が報告されている。
アメリカ政府関係者は、米軍が空と海の戦力を通じて攻撃に参加していることを確認した。これに先立ち、米軍は中東地域に空母「ジェラルド・R・フォード」、「エイブラハム・リンカーン」などを含む大規模艦隊を展開していた。イスラエル国防当局者によれば、今回の共同作戦は数カ月前から秘密裏に計画され、攻撃日は数週間前に決定されていたという。
軍事アナリストのショーン・ベル氏は、米軍が白昼に攻撃を仕掛けたことは極めて異例だと指摘。「これは単なる軍事行動ではなく、強烈な政治的メッセージであり、イランに対して今後の外交交渉で引き延ばしを行うなという警告の意味を持つ」と述べた。
イスラエル全土が警戒態勢 イラン国内は通信遮断
イスラエルのイスラエル・カッツ国防相は国家非常事態を宣言し、全国での集会および業務を禁止した。報復に備え、イスラエル保健省は複数の病院に対し、主要部門を地下の緊急医療スペースへ移すよう指示した。
一方イランでは、最初の攻撃発生後、国内通信ネットワークが遮断され、テヘランの街頭には多数の治安部隊が出動して道路を封鎖した。攻撃地点は最高指導者事務所の近くだが、消息筋によると、86歳の最高指導者アリー・ハメネイ師はすでに安全な場所へ避難しているという。
イラン政府は今回の攻撃について、メディアに対し報復を準備中であると明らかにし、その反応は「壊滅的」なものになると警告した。
各国反応:レバノン首相警告、モサドの心理戦
レバノンのナワーフ・サラーム首相はSNS「X」上で声明を発表し、「レバノン政府は、国の安全と統一を脅かすような冒険に、誰であれ我が国を巻き込むことを断じて許さない」と投稿した。
サラーム氏は特定の勢力を名指ししなかったが、外部では、これはイランが支援するヒズボラへの警告であると広くみなされている。
イスラエルの情報機関モサドもペルシア語圏向け通信チャンネルを通じてイラン国民に蜂起を呼びかけており、今回の行動には心理戦の意図も含まれているとみられる。
この大規模な軍事作戦は、米国とイランによるジュネーブ核合意交渉の直前に発生した。米側が「突破口」として期待していた交渉は、これにより破談となる可能性が高い。
軍事専門家は、米国とイスラエルは協調して行動しているものの、動機にはわずかな違いがあると分析する。すなわち、米国は主にイランのウラン濃縮計画に焦点を当てているのに対し、イスラエルはイランの弾道ミサイルの脅威をより深刻視しているという。
また注目すべき点として、米国の駐イスラエル大使マイク・ハッカビー氏は攻撃発生前に、緊迫した内容の通達を発し、在イスラエル米国大使館の不要不急の職員および家族に対し「本日中に直ちに退避するよう」命じていた。この通達は、米側が事前に情勢の重大なエスカレーションを把握していた証左とみられている。
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