アメリカとイスラエルによるイラン攻撃をきっかけに中東情勢が急激に緊張する中、その影響は数千キロ離れた中国の商業都市にも広がっている。
中国浙江省の義烏(イーウー)は、クリスマス用品や日用品など数百万種類の商品が集まり、世界中の商人が買い付けに訪れる「世界最大級の雑貨卸売市場」として知られる都市だ。しかし今、その国際都市も戦争の余波に揺れている。
中国誌「南風窓」によると、中東情勢の緊張を受け、義烏では注文の停滞や取引先との連絡途絶などの影響が広がっているという。戦争が起きれば、通信や物流が突然止まり、時には取引先が命を落とすことさえある。
商人の間では、戦争の影響はまず「非必需品」の市場に表れると指摘する。戦争が起きると、人々はまずイベント用品や装飾品といった商品から購入を控えるためだ。
義烏は世界のクリスマス用品の約8割を生産する都市として知られるが、商品の約8割が海外向けのため世界情勢の影響を受けやすい。2022年のロシア・ウクライナ戦争や新型コロナ流行の際にも輸出が急減し、多くの工場が生産を止めながらも従業員の基本給を支払う状況に追い込まれた。
近年は各地で紛争が相次ぎ、海外取引は以前より慎重になっている。リスクを避けるため、長年の取引先にも前金を求めたり、現金取引を増やしたりする商人も出てきた。
遠い国の戦争はニュースとして伝えられることが多い。しかし義烏の商人にとって、それは「注文が突然止まる現実」として、日々の商売に直接現れている。

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