「必要な時にいなかった」トランプ氏 NATO支出見直しへ

2026/04/13
更新: 2026/04/13

トランプ米大統領は4月12日、メリーランド州のアンドルーズ統合基地に到着した際、中東での衝突をめぐるNATO同盟国の冷淡な対応に強い失望を示し、イラン海軍が壊滅した後になってようやく関与しようとしていると批判した。そのうえで、アメリカのNATO拠出金について「非常に厳しい見直し」を行う考えを示した。

トランプ氏は発言の中で、壮絶な怒り作戦により、イラン海軍はほぼ壊滅状態にあると述べた。

「彼らの海軍はほぼ全滅した。ご存じの通り、158隻の艦船が失われた。イラン海軍は終わった。機雷敷設艦の大半も破壊された」と語った。

さらに、アメリカは他国と連携し、イランの石油輸出ルートを全面的に断つことを目指していると強調した。イランに軍事資金が流れないようにする狙いだという。

トランプ氏は、「明日午前10時に封鎖を開始する。明日10時に発効する。他の国々も、イランの石油販売を封じるよう動いている。それは非常に効果的なものになる」と付け加えた。

NATOの冷淡な対応を批判 同盟義務の見直しを示唆

軍事面での進展に加え、トランプ氏は改めてNATO同盟国への失望を表明した。アメリカは長年にわたり巨額の防衛費を拠出してきたが、アメリカが支援を必要としたとき、NATOは足並みをそろえなかったとの認識を示した。

記者から、NATO同盟国が今後の軍事行動に加わるのかと問われると、トランプ氏は「彼らは加わっている。いずれ加わるだろう」と述べた。

その直後に「しかし、私はNATOに非常に失望している。われわれが必要としていた時、彼らはいなかった。われわれはNATOのために数兆ドルを払ってきたが、彼らは立ち上がって支援しようとはしなかった」と付け加えた。

さらに「今になって彼らは加わろうとしている。だが、もはや差し迫った脅威はない」とも語った。

トランプ氏はまた、アメリカがこれまでロシアへの備えとしてヨーロッパ防衛のために巨額の資金を投じてきたことに触れ、こうした構図は「少しばかげている」との認識を示した。

そのうえで、今後の財政支援と防衛面での関与は、厳格な見直しの対象になると警告した。

これに先立ち、トランプ氏はNATOのルッテ事務総長との会談後にも、SNS上で同盟国に対し、「自分たちの身は自分たちで守る術を学ばなければならない。アメリカはもはや支援しない。われわれが必要としていた時に、あなたたちが助けてくれなかったのと同じだ」と呼びかけていた。

ホワイトハウスのレビット報道官は、この会談に関連して「悲しいことに、この6週間、NATOは米国民に背を向けた。そして彼らの防衛費を負担してきたのは、まさに米国民だった」と述べた。

トランプ氏のNATOへの不満の背景には、イランをめぐる衝突で複数のヨーロッパ諸国が取った対応がある。

スペインのサンチェス首相は領空を閉鎖し、米軍爆撃機を含む航空機の通過を禁じたうえ、国内基地の米軍使用も認めなかった。

フランスのマクロン大統領も、軍事物資を積んだ航空機がフランス領空を通ってイスラエルに向かうことを認めなかった。

またイタリアも、議会との協議が間に合わないことを理由に、中東での作戦任務に向かう一部の米軍機がシチリア島のシゴネラ基地に着陸することを認めなかった。

米国のエネルギー優位が封鎖戦略を支える

12日夜の発言で、トランプ氏は、アメリカが積極的にエネルギー開発を進めた結果、現在のエネルギー生産量はロシアとサウジアラビアの合計を上回っていると強調した。そのため、各国の船舶は従来の航路を避け、アメリカ産原油の輸送に向かっており、米国には各国に石油を供給し、イランの石油収入を断つことができるとの認識を示した。

「多くの船がアメリカに向かい、石油を積んで運び出している。だから、そうした船はホルムズ海峡を通らない」と述べた。

さらに、「イランは今、非常に厳しい状況にあると思う。彼らは非常に追い詰められていると思う。われわれはパキスタンで21時間に及ぶ会談を行った。われわれは誰よりも状況を把握している。イランの状況は非常に厳しい」と語った。

そのうえでトランプ氏は、「はっきりさせておくが、イランに核兵器を持たせるつもりはない」と述べ、「彼らはいまだにそれを望んでいる。そして、あの夜(の会談で)、彼ら自身がそれをはっきり示した」としている。

陳霆