中東情勢の緊張が続き、エネルギー輸送路が遮断されて石化原料が不足している。現在、各国の石化メーカーは、米国産エタンなどの代替原料を模索している。
ブルームバーグの報道によると、4月の中国による米国からのエタン輸入量は80万トンに達する見込みで、過去最高を更新する。この数値は通常の平均水準を60%上回る。
エタンは天然ガス液体の一種で、主にエチレンの生産に用いられる。エチレンはプラスチックや包装材料、化学製品の重要な原料だ。
注目すべきは、中国のエタン供給はほぼ全量を米国に依存しているため、昨年の米中貿易戦争の際、米国がエタン輸出規制を強化したことで、エタンが双方の交渉の焦点となったことだ。
江林証券のアナリスト、石琳琳氏は、米国産エタンは供給が安定しており、コストも低いとして、現在では中国のエチレンメーカーにとって最も好まれる原料になっていると述べた。
ナフサ価格が高騰し続けるなか、エタンのコスト優位性はさらに際立っている。江林証券によると、4月15日時点で、エタンを原料として生産したエチレンの収益性は、ナフサを使用した場合の10倍に上る。
一方、中国の万華化工集団と中石化イネオス天津が新設したエタンおよび多原料クラッキング設備も、中国による米国産エタン需要を一段と押し上げている。
国際エネルギー機関(IEA)はかねて、戦争による石化原料への打撃が最も直接的であると警告しており、アジアのサプライチェーンはすでに混乱に陥っている。日本もナフサの調達先を広く探さざるを得ない状況だ。
データによると、開戦前、中国のナフサ輸入の半数超、および液化石油ガス輸入の4割超が湾岸諸国から供給されていた。
注目されるのは、中共による今回の大規模な米国産エタン購入が、トランプ米大統領の北京訪問計画を前にしたタイミングで行われている点だ。
米国のエネルギー輸出が双方の交渉における重要な議題になる可能性が高いとみられている。イランとの戦争が続けば、中国の対米エネルギー依存はさらに深まることになりかねない。
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