終戦の日 高市首相「インド太平洋で平和を守る」と強調

2026/08/16
更新: 2026/08/16

日本の高市早苗首相は今年の終戦の日(8月15日)靖国神社を参拝せず、日本武道館から神社の方向を向いて遥拝し、自民党総裁として玉串料を奉納した。高市氏にとって、首相就任後初めて迎える終戦の日となった。

高市氏は同日午前11時20分ごろ、全国戦没者追悼式に出席するため日本武道館に到着した。駐車場で待機している間に車を降り「二礼二拍手一礼」の作法を行った。日本メディアによると、靖国神社の方向を向いて遥拝したという。靖国神社は日本武道館の北西方向に位置し、両地点は数百メートル離れている。

同日の全国戦没者追悼式では、前任の石破茂首相が昨年復活させた「反省」という表現を踏襲せず、日本が戦後、世界の平和と繁栄に貢献してきたことや、インド太平洋地域で日本が果たす役割を強調した。

同日、小泉進次郎防衛相、小野田紀美経済安全保障担当相らが靖国神社を参拝した。中国共産党外交部はその後、日本側に抗議したと表明した。

高市氏「戦争の惨禍を二度と繰り返させない」

高市氏は東京の日本武道館で行われた追悼式で「我が国は、戦争が終結して以来、世界の平和と繁栄に貢献してきた。戦争の惨禍を、二度と繰り返させない」と述べた。

さらに、「日本は、各国が直面している様々な課題の解決に向け、重要な役割を果たす」と述べ、日本は「インド太平洋の輝く灯台として、頼りにされる国になれる」と語った。

高市氏は、広島、長崎、沖縄で大きな戦禍に遭った犠牲者や、海外の戦場で亡くなった人々を悼み、その犠牲を「今日の我が国の平和と繁栄の礎」と位置付けた。

高市氏の今回の式辞が注目されたもう一つの理由は、日本語の「反省」という言葉を使用しなかったことである。

石破茂前首相は昨年、同じ場で、日本は「あの戦争の反省と教訓を今改めて胸に深く刻まねばならない」と述べていた。

『ジャパン・タイムズ』によると、石破氏は8月15日の首相による追悼式の式辞で、13年ぶりに「反省」という言葉を復活させた日本の首相であった。それ以前に使用したのは2012年の野田佳彦首相(当時)である。

高市氏とは異なり、今上陛下は同日の追悼式で、過去に対する「深い反省」に引き続き言及した。陛下は「戦後、長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願う」と述べた。

陛下は2019年の即位以来、毎年の全国戦没者追悼式のおことばで「深い反省」という表現を維持している。

小泉進次郎氏が靖国神社を参拝

高市氏自身は靖国神社を参拝しなかったが、複数の政府、自民党幹部が同日、同神社を参拝した。

小泉進次郎防衛相は濃色のスーツ姿で靖国神社を訪れた。防衛相就任後、8月15日に参拝するのは初めてだった。小泉氏は過去にも靖国神社を繰り返し訪れており、昨年、農林水産相を務めていた際にも参拝していた。

小泉氏は神社を後にする際、記者の質問には答えなかった。その後、Instagramで、今回の参拝について「国のために尊い命を犠牲にされた英霊に、心から哀悼の誠をささげる」ためだったと説明した。

また、「不戦の誓いを新たにするとともに、我が国が戦後、平和国家として歩んできた道を守る責任を今後も果たしていくとの決意を改めて固めた」と述べた。

小野田紀美氏も同日、靖国神社を参拝した。自民党の鈴木俊一幹事長ら党幹部3人もそろって靖国神社を訪れた。

AP通信によると、鈴木氏は、高市氏の「戦没者の英霊」への思いを心に留めて参拝し、高市氏が自民党総裁として奉納した玉串料を届けたと述べた。

高市氏は昨年の首相就任以降、靖国神社を自ら参拝していないが、神社の例大祭に際して玉串料を奉納してきた。

北京が抗議

靖国神社には約250万人の戦没者が祭られており、その大半は日本人である。この中には、最も重大な戦争犯罪を犯したとして有罪判決を受けた戦時指導者14人や、日本が1945年に敗戦した後、連合国の法廷で有罪判決を受けた1千人余りも含まれている。

中国と韓国は長年、日本の政府高官による靖国神社参拝を批判しており、こうした行動は日本が自国の戦争の歴史をどのように捉えているかに関わるものだとみている。

中国共産党(中共)外交部は、高市早苗氏による玉串料奉納と日本の閣僚による靖国神社参拝を強く非難し、日本側に「厳正な申し入れと強い抗議」を行ったと表明した。

安倍晋三氏が2013年12月に靖国神社を参拝して以降、現職の日本の首相による参拝は行われていなかった。当時のバラク・オバマ米政権は、安倍氏の参拝に公然と失望を表明した。

日本の降伏記念日に当たる8月15日に靖国神社を参拝した現職首相として最も最近の例は、小泉進次郎氏の父、小泉純一郎氏であり、2006年のことである。

今年は、高市氏自身が参拝するかどうかについても注目が集まっていた。

高市氏は昨年10月に首相に就任する以前、靖国神社をたびたび訪れていたが、今年8月15日は最終的に自ら参拝せず、玉串料を奉納する形で意を表した。

現在も日中関係には摩擦が存在する。昨年11月、高市氏は、中共が台湾を攻撃した場合、日本の「存立危機事態」に該当する可能性があると発言し、その後、北京はこの発言に強く反発した。

責任編集:李沐恩

陳霆