一度もらったボーナスを、数年後に「返して」と求められる。
中国の一部で、そんな異例の事態が起きている。
本紙に寄せられた複数の情報によると、一部の地方政府や公的機関で、公務員や教師、医療関係者、国有企業の職員らに、過去3~5年に支給したボーナスや生活手当の返還を求める動きが出ている。
背景には、深刻化する地方政府の財政難がある。支出を減らすだけでは足りず、すでに払ったボーナスや手当までさかのぼって取り戻す地域が相次いで出てきている。
驚くのは、コロナ禍の最前線で働いた防疫要員への臨時手当まで対象になっていることだ。
当時、白い防護服姿から「大白(ダーバイ)」と呼ばれた防疫要員は、感染リスクを抱えながら検査や住民対応にあたった。政府もその「献身」を盛んに宣伝していた。
それから数年。今度は「あの時のお金を返して」である。
コロナ禍では「英雄」とたたえられた人たちの手当まで回収する。時代が変われば、英雄への扱いもここまで変わる。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。