数時間並んででも買いたい。そんな人気を誇った中国のチーズケーキ店「KUMO KUMO」が、急速に姿を消している。
わずか1年で約180店を閉鎖し、ピーク時に200店以上あった店舗は全国56店まで減った。
KUMO KUMOは2020年に上海で誕生した中国ブランド。ふわふわしたチーズケーキと、オレンジ色の包装、焼き上がりを知らせるベルなどの演出がSNSで人気となり、一時は数時間待ちの行列ができた。「ケーキ界のエルメス」と呼ばれるほどの人気だった。
しかし、ブームが落ち着くと客足は減少。主力商品のチーズケーキは39~49元(約900~1,200円)と、日常的に何度も買うには安くない。スーパーやパン店では、より安い類似商品も増え、人気店を取り巻く環境は厳しくなった。
そして、苦しいのはKUMO KUMOだけではない。店舗データサービス「窄門餐眼」によると、中国のベーカリー業界では、この1年間で店舗数が約8万8000店減少し、閉店率は25%に達した。
景気への不安から財布のひもを締める消費者が増えれば、真っ先に削られるのが「ちょっとしたご褒美」への出費だ。
かつて数時間並んで買ったケーキにも、いまは財布を開かない。中国の消費の冷え込みは、こんな身近なところにも表れている。
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