中国 カネと人脈がものをいう? 

中国最高峰の科学者「院士」になるには最低2億円? 中国学術界の裏側

2026/08/28
更新: 2026/08/28

科学者の最高峰に上り詰めるのに、最低2億円。

にわかには信じがたい話だが、そう明かしたのは、中国トップクラスの名門・清華大学の元准教授、鄭毓煌(てい・いくこう)氏だ。

鄭氏によると、中国で最も権威ある学術称号の一つ「院士」に一人を選ぶため、1000万元から1億元、約2億3700万~23億7000万円がかかるという。

なぜ、科学者を選ぶのにそんな大金が必要なのか。

鄭氏が指摘したのが、「票集め」と人脈づくりだ。有力な学術称号を得るため、候補者が数十人の審査関係者を回って支持を求めるといい、こうした行為が学術界で公然の慣行になっていると批判した。

研究費の使われ方にも疑問の声がある。中国科学院の研究者、張宏(ちょう・こう)氏は、「論文一本に1億元を使った」と誇る研究者までいる一方、若手には新しい研究を試す資金が十分に回っていないと指摘している。

鄭氏は、こうした肩書き競争を「納税者のカネの浪費」だとして、院士などの称号を廃止すべきだと訴えている。

研究より肩書き、実力より人脈。そのために巨額のカネが動く。鄭氏らの指摘は、中国の科学界でいったい「何が評価されているのか」という根本的な疑問を突きつけている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!