中国 洗車中の出火事故でメーカーが責任否定 現場に不信と恐怖

中国で広がる異変 整備工場がシャオミEVを一斉拒否

2026/01/28
更新: 2026/01/28

中国各地で自動車整備工場が、中国のスマートフォン大手「シャオミ(小米)」の電気自動車の受け入れを拒否する動きが相次いでいる。洗車やタイヤの空気入れ、簡単な点検すら断る店舗も現れ、SNS上では「シャオミEVお断り」と明言する動画が急増している。

発端となったのは、1月19日に海南省海口市で起きた出火事故だ。現地の自動車サービス店に持ち込まれたシャオミSU7が、停車した状態のまま突然出火し、店内は黒煙に包まれた。火は急速に広がり、店舗は大きな被害を受けた。

事故翌日、シャオミは公式発表を出し、「出火は車両やバッテリーとは無関係」と説明した。しかし、この説明が現場の不安を払拭することはなかった。

むしろ逆だった。各地の整備工場の経営者が動画で、「本日からシャオミの車は一切受け付けない」「洗車も補修もできない」と次々に表明し始めたのである。

ある整備工場の店主は、「海口では洗車しただけで店が燃えた。メーカーは車に問題がないと言うが、では誰が責任を取るのか」と語った。別の店主は、「原因が分からないままでは、うちの店では扱えない。燃えたら終わりだ」と率直に述べている。

ネット上では、「洗車で稼げるのは30元(約600円)、燃えたら30万元(約600万円)」「小さな店には到底背負えないリスクだ」といった声が広がった。

注目されるのは、多くの店主が「他のEVは修理するが、シャオミだけは扱わない」と明言している点だ。技術的な是非よりも、「事故が起きた際にメーカーが責任を否定する姿勢」そのものが、現場から拒絶されている形である。

今回の騒動は、単なる一件の火災事故にとどまらない。事故後の説明が信頼回復につながらず、逆に現場を撤退に追い込み、静かなボイコットを生んだ。

責任の所在が曖昧なままでは、最初に逃げるのは末端の事業者である。その現実が、いま中国各地の整備工場で露わになっている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!