2月14日、中国の地方テレビ局、河南衛視が放送した2026年の旧正月特別番組が、インターネット上で大炎上した。
理由は単純である。
「番組より広告のほうが長い」という不満が爆発したのだ。
視聴者からは、「20分間ずっとCMだった」「広告の中に少しだけ番組が挟まっている」といった声が相次ぎ、関連ワードは中国版X(微博)で急上昇した。
さらに火に油を注いだのは、AI中心の演出である。
今年の特番には司会者も実際の舞台も存在せず、ほぼ全編がCGとAIによる映像で構成していた。
「冷たくて不気味」「これはお祝い番組? それともスポンサー発表会か?」といった冷ややかな反応が寄せられた。番組中にはAI関連企業の名前が随所に登場し、その宣伝色の強さも批判を呼んだ。
河南衛視は近年、伝統文化を美しく表現する演出で評価を高めてきた局である。それだけに、今年の特番に漂う違和感は際立った。
旧正月は、中国にとって一年で最も重要な節目である。家族が集まり、にぎやかに過ごすその夜に放送されたのは、長すぎる広告と人工的な映像だった。このミスマッチが、視聴者の違和感を一層強めた。
実は同じ夜、もう一つ異例の出来事も起きている。番組内で、仏教壁画をもとにした「飛天」や、道教寺院・永楽宮の巨大壁画「朝元図」を題材にした演目が放送された直後、画面が突然広告に切り替わり、そのまま番組が戻らなかったというのだ。インターネット上では「宗教色が強すぎたのではないか」「体制の無神論と合わなかったのでは」といった憶測が飛び交ったが、公式な説明は出ていない。
広告が多すぎるとの批判。
神々が舞った直後に番組が消えたという異変。
今年の旧正月特番は、「長すぎるCM」と「突然の空白」という二つの象徴を残した。
祝祭の夜に、視聴者が目にしたのは華やかな舞台ではなく、どこかちぐはぐな違和感であった。
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