中国 報道姿勢に批判

中国・警察のわいせつ事件 軽すぎる判決に批判 なぜか美談報道も

2026/03/30
更新: 2026/03/30

中国・福建省で、警察による未成年少女へのわいせつ事件が波紋を広げている。判決の軽さに疑問の声が上がる中、加害者の過去を持ち上げる報道が行われ、批判が強まっている。

問題となっているのは、福建省寧徳市の派出所に勤務していた警察官の男である。報道によると、この男は2026年3月、捜査を名目に未成年の少女を派出所に連れ込み、無理やりわいせつ行為に及んだ。一審では懲役2年9か月の判決を下したが、「罪の重さに見合っていない」との声が広がっている。

こうした中、山東省の国営系メディアは、この警察官について「過去に薬物事件の容疑者の取り押さえで刺され、結婚が延期になった」とするエピソードを紹介した。しかし、このタイミングでの報道に対し、ネット上では強い反発が起きた。

「なぜ今、その話を出すのか」「犯罪と関係ない話で同情を誘うのか」といった批判が相次ぎ、「どれだけ過去に実績があっても、今回の犯行とは無関係だ」とする声が多く見られた。

中国では、警察を「国民に奉仕する存在」として強調する宣伝が長年行われてきた。しかし、実際には権力の乱用や不祥事が繰り返されており、そのギャップに不信感が広がっている。

過去にも同様のケースがある。2019年、安徽省合肥市の警察官が、捜査を名目にホテルの客室に入り、女性に性的暴行を加えた事件では、判決は懲役4年6か月にとどまった。この事件でも、当時の中国メディアが「仕事に励む警察官」としての側面を紹介する記事を掲載し、強い批判を浴びた。

今回の問題は、事件そのものだけでなく、「なぜ加害者をかばうような報道が行われるのか」という点にある。罪の重さよりも体面や組織を守る構造が、改めて浮き彫りになった。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!