スペイン、新型コロナでバルセロナ近郊の町封鎖 経済対策も発表

2020/03/13
更新: 2020/03/13

[マドリード 12日 ロイター] – スペインは12日、国内で新型コロナウイルスの感染者が急増する中、主要都市バルセロナ近郊の4つの町を封鎖し、経済への影響に対応する措置を発表した。

北東部カタルーニャ州の警察当局者によると、同州当局が州都バルセロナの北49キロに位置するイグアラダ周辺の町を封鎖した。同地域での急激な感染拡大を受けた措置という。

アクセスが制限されたのはイグアラダ、ビラノバ・デル・カミ、サンタ・マラガリダ・デ・モンブイ、オデナ。スペインが移動を制限するのは新型ウイルスの感染が確認されて以降初めて。

カタルーニャ政府報道官によると、約7万人がこの隔離措置の影響を受ける。

スペインは国内で感染が確認された当初、ほとんど対応を取らなかった。だが、感染者の急増を受け、今週に入って方針を転換。欧州で感染状況が最も深刻なイタリアからの航空便の運行停止を命じ、国内や海外の渡航に注意を呼び掛けた。

全国的な学校の休校も少なくとも2週間続ける。

サンチェス首相は、180億ユーロ規模の経済対策を発表した。このうち大部分は小規模事業の納税遅延などを認める措置に充てられる。

また、28億ユーロを地方の保健当局に、10億ユーロを中央政府の保健当局に、4億ユーロを観光業の支援に振り向ける。

サンチェス首相はまた、閣僚の中から新型ウイルス感染者が出たことを受け、会議をビデオ中継で行う。

スペインでの新型ウイルス感染による死者は12日に84人となり、前日から80%近く急増した。

野党国民党のパブロ・カサド党首は、首相が発表した経済対策について「失望」したとし、より断固とした措置を取るよう求めた。

Reuters
関連特集: 国際