大紀元時報

<中共肺炎>感染拡大のスペイン、中国共産党の圧力に屈した弱腰外交

2020年03月17日 20時32分
スペイン政府は、ペドロ・サンチェス首相のベゴニャ・ゴメス夫人に中共ウイルスの陽性反応が出たと発表した(GettyImages)
スペイン政府は、ペドロ・サンチェス首相のベゴニャ・ゴメス夫人に中共ウイルスの陽性反応が出たと発表した(GettyImages)

中共肺炎(武漢肺炎とも呼ぶ)の流行は世界に広がり続けている。スペインの保健当局は、3月14日、政府は憲法に基づき緊急事態宣言を発信した。国内感染者数は7753人(死亡者数291人)と過去5日間で5倍に増加した。

15日の現地報道によると、スペインからの渡航者に対し入国制限を実施している国は73カ国に上る。スペイン側の水際対策は16日時点で行われていない。

ペドロ・サンチェス首相は、緊急事態宣言には全国での人の移動制限、配給措置が含まれるとした。14日、政府はベゴニャ・ゴメス首相夫人に中共肺炎の検査で陽性反応が出たと発表した。

ウイルスの拡散は一見、不規則で予測できないように見える。しかし、中国共産党政権との政治的および経済的な結びつきの強い地域や国ほど、感染数は急増し、制御が困難になる傾向がある。

3月15日時点で、海外の感染はイタリア(感染者2万1157人・死者1809人)、イラン(感染者1万3938人・死者724人)、韓国(感染者8162人・死者75人)、スペイン(感染者7753人・死者291人)と深刻だ。

中国本土と緊密な経済、貿易、人的交流を行っている台湾と香港だが、今回の感染症の流行は深刻な情況にない。

経済的に中国に強く依存

スペインと中国は1973年3月9日に外交関係を樹立した。大学生らを虐殺した1989年6月4日の天安門事件以降、米国や欧州諸国は貿易制裁を掛けたが、スペインは欧州で最初に外務大臣を中国に訪問させ、その後、欧州に武器禁輸措置を解除させようと動いていた。

2008~10年のリーマンショック金融危機で、スペインは深刻な経済不況に見舞われると、中国はスペインの対外債務の約12%を購入し、スペインで2番手の債権国となった。

2005年、スペインと中国は包括的な戦略的パートナーシップを結んだ。以降、文化交流や民間原子力エネルギーなど14の協定に合意した。2018年11月、両国は再び「新時代における包括的な戦略的パートナーシップの強化に関する共同声明」に署名した。

2019年12月現在、スペインと中国は29の姉妹都市関係を結んでいる。8つの孔子学院と8つの孔子課堂(大学未満の教育機関に設置)がある。

5Gにファーウェイ製品を使用

EUを除けば、中国はスペイン最大の貿易相手国であり、スペインは中国にとって6番目の貿易相手国だ。2019年10月末時点で、スペインは中国に対して、金融、エネルギー、通信、輸送産業など2574の投資プロジェクトを結び、700を超える企業が参入している。一帯一路への直接参加は表明していないが、協力協定のなかにインフラ計画促進の協力姿勢を示している。

スペイン現地の国民新聞は、中国共産党は、対米関係の悪化でEUとの関係を向上させるために、スペインを利用しようとしていると指摘している。

2019年6月15日、スペイン大手通信企業のボーダフォン・スペインは、15都市をカバーする国内初の5G商用モバイルネットワークを始めた。同社は中国華為技術(ファーウェイ)との長期的な協力関係を維持しており、同社5G製品にはファーウェイ製の部品が使用されている。

2019年7月5日、ファーウェイはスペインの首都マドリードに海外最大の旗艦店をオープンさせた。店舗は2階建てで、延べ床面積は1100平方メートルにおよぶ。

中国共産党は、世界の5G市場占有率を高めるため、補助金などでファーウェイをバックアップしている。また、中国はファーウェイを通じて欧米でスパイ活動を展開しており、米政府に国家安全上の脅威と見なされている。

文化や司法も中国の圧力に屈する

2019年12月、マドリードにある歌劇場テアトロ・レアルは突然、中国伝統文化の復興を掲げる「神韻芸術団」の公演を中止した。在スペイン中国大使の呂凡氏は自身が劇場に圧力をかけた、と国際人権団体の電話調査に答えた。同氏は「巨大な中国市場」へのアクセスをちらつかせ、劇場と共謀して「技術的な理由」で公演を中止にしたという。

2014年2月、スペインの全国管区裁判所は、江沢民元国家主席らについて、法輪功学習者やチベット人に対する大量虐殺に関与したとして、国際刑事警察機構(ICPO)に国際手配を要請し、加盟各国に身柄拘束への協力を求めた。しかし、中国の激しい反発を受けた当時のラホイ政権は、国外の人道犯罪を国内で裁けるとした「普遍的管轄権」の適用を厳格化する制度改正を実施し、江沢民らへの訴追を中止にした。

2019年2月、スペイン政府は中国共産党の「一つの中国」原則に基づき、台湾人容疑者を中国本土に送致した。台湾外務省はスペイン政府に抗議した。台湾刑事捜査局によると、2016年以降、他国で逮捕された400人以上の台湾人が中国に送致された。スペインの他、ケニア、カンボジア、インドネシア、タイ、マレーシアなどが、中国政府と提携した犯罪者引き渡し条約に基づき、同様の措置をとっているという。

(翻訳編集・佐渡道世)

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