大紀元時報
評論

世界を感染させ、嘘をついてアメリカを非難する中国=ギングリッチ元米下院議長

2020年03月31日 12時35分
3月30日、武漢市内の薬局で防護服を付けて接客する従業員(GettyImages)
3月30日、武漢市内の薬局で防護服を付けて接客する従業員(GettyImages)

米国の元下院議長で大学教授ニュート・ギングリッチ(Newt Gingrich)氏はこのほど、自身のホームページで、ウイルス感染症の世界的蔓延と中国共産党政権の隠ぺい体質について批判する文章を発表した。ギングリッチ氏は、20年あまり共和党の下院議員を務め、クリントン政権時代に下院議長を5年間務めた。下記はその抄訳。


中国共産党の独裁政権が伝染病を誤って管理し、情報を隠ぺいし、嘘をつくのを見ていると、苛立たしくなる。しかし、独裁政権がいかに危険であり、いかに深刻で不誠実であるかを知る良い教訓でもある。

局所的な流行が世界的な大流行になることを許した中国だが、中国外務省が「米国発源説」を主張したときには、さらに腹立たしいものになった。ドナルド・トランプ大統領もマイク・ポンペオ国務長官も、共産党独裁者の嘘に対して厳しく対応している。

実際、共産党が支配する中国は、潜在的な伝染病やパンデミックの発生源として、長い歴史を持っている。

2005年、ローリー・ギャレット氏は米誌「フォーリン・アフェアーズ」で次のように警告した。「科学者たちは長い間、世界の人口の40%に感染させ、想像を絶する数の死者を出すインフルエンザの出現を予測してきた。最近、新たに現れたH5N1鳥インフルエンザが、そのような病気になる前兆をすべて示している。これまでは特定の鳥類に限定されていたが、(人への感染が可能に)変化しつつある」

2007年、香港大学の科学者4人が次のように主張している。「コロナウイルスの遺伝子変化はよく知られていることだ。この特徴により、新たな遺伝子型や流行につながる可能性がある。キクガシラコウモリはSARS-CoVに類似するウイルスの貯水池(Reservoir)になっていると考えられている。また、中国南部には野生動物を食べる文化がある。これらは時限爆弾のようなものだ。動物や実験室から、SARSやその他の新規ウイルスが広がる可能性がある」

明白な警告にもかかわらず、中国共産党政府は、市場での野生動物の販売を止めたり、潜在的なウイルスに十分に注意を払ったりすることをしなかった。

実際、コロナウイルス発生の初期には、独裁政権は逆の立場をとっていた。病気の発生を隠すことができれば、いつの間にかウイルスがなくなることを期待していた。

武漢政府によると、最初に確認された症例は2019年12月8日だ。16日までに、野生動物市場で働いていた人々が原因不明の肺炎で入院した。21日には、約36例の肺炎の症状が現れた。25日には、2つの異なる病院の医療従事者が、未確認のウイルス性肺炎で倒れ、隔離措置が取られた。

どうやら2019年12月26日までには、検査機関が武漢の病例のサンプルを調べ、SARSに類似するウイルスと特定していたようだ。翌日には、武漢の公衆衛生当局者と病院の責任者は、病気を引き起こしている新型コロナウイルスについて国家衛生委員会に通知した。

これが運命を分ける瞬間だった。

もし独裁政権がただちに専門家を呼び、新たな脅威を食い止めることに注力していれば、全世界で数千人の死者、多額の損失、数カ月にも及ぶ苦しみ、そして経済崩壊を免れただろう。

独裁者はしばしば悪いニュースを拒絶し、抑圧する。ソ連が当初チェルノブイリ原発事故の情報を隠ぺいしようとしたのと同じように、中国共産党政権も、病気に対応するのではなく、情報を弾圧した。

武漢中央病院の救急外来の主任・艾芬医師は、12月30日に検査レポートの写真と肺のスキャン画像を共有したとき、当局から厳しく叱責された。医学部同級生100人と繋がっているソーシャルサイト微信(WeChat)のグループで「華南海鮮市場でSARSのような症例が7人確認された」と投稿した李文亮医師は、政府により反省文提出などの処罰を受けた。

国家衛生委員会武漢支部は「これまでの調査では、明らかな人から人への感染や医療従事者への感染は確認されていない」と発表し、「病気は予防可能でコントロール可能」と主張していた。

2019年12月下旬までに中国の研究所が、未知の強感染性ウイルスを発見したが、「テストを中止し、サンプルを破棄し、情報を弾圧するよう命じられている」との報道もある。

2020年1月、李医師を含む8人の内部告発者が、微信にウイルスに関する情報を投稿したとして、武漢市公安局から事情聴取を受け、連行された。李医師らの拘束で、医療関係者は、この肺炎を引き起こす病気について黙っていなければいけないという圧力を受けた。

皮肉なことに、1月2日までに、武漢ウイルス研究所は新しいコロナウイルスのゲノムを解析し、配列順序を明らかにしたが、これは秘密にされていた。

1月6日までには、米保健福祉省(HHS)のアザール長官とアメリカ疾病対策センター (CDC)代表のロバート・レッドフィールド博士が、中国政府に対して専門チーム派遣を申し出たが、独裁体制はその申し出を突っぱねた。

米国が支援を申し出た1月7日までには、中国の中央政府がウイルスの存在を知っていたことは明らかである。この日、中国政府はウイルスの遺伝子配列をマッピングしたと発表した。しかし、このデータは1月12日まで公開されなかった。誰がいつ発病したのか、感染者に関する重要な人口統計学的情報は明らかにされなかった。調査の評価は不十分なままだ。

1月12日は、コロナウイルスに感染したことを報告したことで叱責された李文亮博士が入院した日でもあった。1月13日にはタイで中国国外で最初の患者が報告された。

14日、世界保健機関(WHO)は独裁体制を擁護する姿勢を崩していない。中国当局の情報を横流しにして、その日の記者会見でも、人から人への感染は限定的で、家族間の感染の可能性がある」と述べた。

15 日には、最初に確認された米国の感染者は武漢からの帰国者だが、中国CDCの責任者は国営テレビで「慎重なスクリーニングと判断で、ヒトからヒトへの感染リスクは低い」と述べた。

1月20日、中国は人から人への感染を確認したと報告し、ついに隣国・韓国で最初の症例が発表された。

中国の独裁政権がウイルスの実態を抑圧し、否定しようとして支払った努力が、中国の人々と世界の他の国々に多大な人的犠牲をもたらした。

英国サウサンプトン大学の分析によると、ウイルス流行の抑制のための積極的な介入が3週間早まっていれば、感染者の95%は回避できたと推定されている。

勇敢な中国の有名な企業家・任志強氏は、共産党の独裁政権を批判する文章を発表した。

「言論の自由のある民主的な国に住んでいる人たちは、報道の自由や表現の自由がないことの痛みを知らないのかもしれない。しかし、中国の人々は、この疫病がもたらした多くの苦しみは、報道や情報、言論の自由を厳しく封鎖するシステムに起因していることを知っている」

米ニューヨーク・タイムズ紙では3月14日、任氏は行方不明であると報じられている。

中国共産党政府が情報を隠ぺいしているが、世界保健機関(WHO)の中国サポーター事務局長であるテドロス・アダムス氏は中国のウイルスの取り扱いを絶賛した。

「私たちは、中国がこの爆発的な流行に真剣に取り組んでいること、特にトップリーダーの参加と、ウイルスのデータや遺伝子配列の共有を含めた透明性を示したことを高く評価している。WHOは、ウイルスを理解し、感染を制限するための対策について、中国政府と緊密に協力している。WHOは健康を守り、人々の安全を守るために、中国をはじめとするすべての国と肩を並べて活動を続けていく」

アダムス氏は、エチオピアの保健大臣当時、3つの異なるコレラ伝染病を隠ぺいしたと非難されていた。しかし、中国の支援を受け、WHOトップの座に就いた。テドロス氏の態度は、深刻な中国共産党政権の腐敗と不誠実さを思い起こさせる。

(翻訳編集・佐渡道世)

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