ペロシ氏が自宅襲撃で声明、犯人は「私に会わせろと要求」…トランプ氏は現政権の犯罪対処を批判

2022/10/31
更新: 2022/10/31

米国のペロシ下院議長宅が襲撃され夫ポール・ペロシ氏が負傷した事件について、ペロシ議長は声明を発表し、自身がターゲットだったことを明らかにした。トランプ元大統領は事件について言及し、犯罪対応が不十分であると民主党政権を批判した。

29日付の声明でペロシ氏は「昨朝、暴力的な男が家族の家に押し入り、私に合わせろと要求した。夫のポールを残酷に攻撃した。子供たちや孫、私は生命を脅かす攻撃により悲嘆に暮れ、トラウマを抱えている」と心境を語った。

このほか法執行機関や救急医療関係者、夫の回復を祈る全ての人々に謝意を示した。ポール氏は頭蓋骨を骨折し、右腕と両手に重傷を負ったとされる。ペロシ議長によればポール氏は回復に向かっているという。

事件発生の28日、ペロシ氏は首都ワシントンにいた。事件を受けて飛行機で病院に向かった。容疑者は同日中に逮捕された。サンフランシスコ地方検事は殺人未遂、凶器による暴行、強盗、高齢者虐待などのいくつかの重罪で起訴する見通し。

トランプ氏は30日の声明で、ペロシ氏の自宅襲撃は民主党政権の犯罪に対する失策にあると批判した。「刑務所から冷血な殺人犯を釈放しようとしている」と、同氏はアメリカーノ・メディアとのインタビューで語った。「私たちは警察の尊厳と敬意を取り戻さなければならない」として、警察予算削減を主張する一部の民主党議員を牽制した。

このペロシ氏の自宅襲撃事件を受けて、バイデン大統領は「卑劣な行為」と指摘しつつ、1月6日の連邦議会議事堂侵入事件を彷彿とさせると主張した。容疑者は結束バンドを所持し、「ナンシーはどこだ」とペロシ議長を探す言葉を発したと報じられている。

共和党全国委員会のロナ・マクダニエル委員長はFOXニュースに出演し、民主党政権の政策に対する批判を暴力の推進だとする民主党の主張は横暴だと論じた。

日本の安全保障、外交、中国の浸透工作について執筆しています。共著書に『中国臓器移植の真実』(集広舎)。
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