米大統領選、民主党州の「投票を監視に行け」 トランプ氏が支持者に呼びかけ

2023/12/04
更新: 2023/12/04

Nathan Layne

[アイオワ州シーダーラピッズ 2日 ロイター] – 2024年米大統領選の共和党最有力候補、トランプ前大統領は2日、中西部アイオワ州で演説し、支持者は民主党地盤の大都市に出向いて「投票を監視下に置け」と呼びかけ、前回20年の大統領選で不正がまん延したという根拠のない主張を繰り返した。

選挙の最終結果を左右しかねない激戦州に関し、トランプ氏は投票を丹念に調べることが重要と発言。ミシガンやペンシルベニア、ジョージア各州の最大都市を挙げて選挙の精査を呼びかけた。いずれの都市も民主党の牙城で、前回選挙ではトランプ氏や支持者が偽の投票者による詐欺が横行したと言いつのっていた。

トランプ氏は「これから起きることで最も重要なのは、投票を監視下に置くことだ。皆さんはデトロイトやフィラデルフィア、アトランタなどに立ち入るべきだ」と述べた。

トランプ氏は最近、政敵を「寄生虫」呼ばわりし、歴史家の間でナチス・ドイツの言葉遣いをまねているとの批判が上がったばかり。

コロンビア大学国際公共政策大学院のティモシー・ナフタリ上級研究員は、トランプ氏は米選挙制度に対する信用を根底から覆そうとしているとの見方を示した上で「われわれは民主主義が大きく揺らぐ時代の中にいる」と述べた。

ただ、民主党もトランプ氏への攻撃を一段と強めている。アイオワ州でのトランプ氏の発言を受けてバイデン大統領陣営のスポークスマンは「25年にトランプ氏が大統領に就任すると、政府は彼の政敵を刑務所に収監するための個人的な武器となる」と言い返した。

Reuters
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