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激変する中国 就職難と収入減でSNS頼み 副業人口8000万人突破も「頑張っても稼げない」現実

副業に活路を求める中国の若者たち だが現実は厳しい

2025/05/07
更新: 2025/05/07

新型コロナ封鎖の打撃から立ち直れぬまま、各業界でも賃下げ・リストラが相次ぎ、失業不安にさらされた若者が活路を見出そうと、SNSを頼りに、副業の世界へ雪崩れ込んだ。なかでもSNSプラットフォーム「レッド(小紅書/RED)」が、副業の主戦場として注目された。

たとえば、フォロワー約5千人を抱える建築設計士の楊さんは、アカウントで広告案件を請け負い、広告一件あたり200~300元(約4~6千円)の収入を得ている。しかし過度な広告投稿は「露出」を制限されてしまうため、通常投稿もこまめに更新せざるを得ず、「手間の割に実入りは少ない」という。

楊さんが副業を始めたのは「失業した時でも収入がゼロにならないように」という不安からだったという。しかし、「どんどん稼ぎにくくなっている。こんなに時間と神経を使っても、生活を支えるには遠く及ばない」と言うのが現実だそうだ。

同じく建築業界の李さん(32歳)も危機感から副業をはじめ、都市散策ルートの攻略をつくっては、REDで販売(約600円)している。「準備にかかる労力は大きく、採算は薄い」と李さんも嘆く。

南京大学(2023年)による調査では、中国の副業人口が、8000万人を超えたとされるが、その大半は、低収入にとどまり、苦しい現実が続くそうだ。

中古取引アプリ「閒魚」の2024年調査では、副業に従事する人が前年比で急増したものの、年収は平均でわずか3660元(約7万円)程度と報告された。

もはや副業は、生活の支えではなく、出口のない“消耗戦”だという。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!