7日の国内債券市場で、新発40年物国債の利回りが一時3.250%まで急上昇した。これは、前回取引が成立した1日と比べて0.115%高い水準であり、4月中旬に記録した3.220%を上回り、2007年の発行開始以来の最高水準を更新したことになる。
今回の利回り上昇の背景には、日本銀行が実施した国債買い入れオペ(公開市場操作)の結果がある。市場では、日銀の買い入れオペによって国債の需給が緩み、債券価格が下落しやすくなったことが意識された。債券価格が下がると利回りは上昇するため、今回のような急上昇につながった。
40年物国債は、超長期の資金調達を目的とした国債であり、主に年金基金や保険会社といった長期運用を行う投資家が購入している。利回りの上昇は、こうした投資家にとっては運用利回りの向上を意味する一方、国の借入コストが増えることにもつながる。
なお、今回の利回り上昇について、政府や日銀は直接的なコメントを控えている。過去にも財務省は「市場の動向についてその背景がどうなのか、要因がどうなのかは従来からコメントを控えている」としており、金利水準は市場で決まるものとの立場を示している。
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