肉に水を注入してかさ増しする「注水肉」──中国の「注水肉」は国内では常識、いまや世界的にも知られるようになった不名誉な現象である。
その不正は、ついに「ゴールド」の世界にも波及したことがわかり、中国社会を震撼させた。
「事件」が発覚したのは、江蘇省南京市に住む女性(曹さん)が宝飾店で購入した金のブレスレットを別の店舗で査定したところ、切断部から透明な液体が流れ出たことだ。この水を抜いた後の重さは、1.7グラムも軽くなったという。

怒り心頭の被害者の女性は「注水ゴールドだ」として業者を訴えた。いっぽうで、販売店は工場での製造過程における残留水分だとして不正を否定。訴訟は現在進行中である。

SNS上では、この衝撃的な映像が拡散され、ネット民たちは「ついに金まで注水か」、「もう何もかも信じられん」と騒然となり、SNSのトレンド入りした。
つい先日も、国有大手・中国工商銀行が販売した金塊に「ニセモノ疑惑」が浮上したばかりだ。
なお、「注水肉」とは魚、豚肉や牛肉の中に水や薬剤を注入して重量を増やし、不正に利益を得る手口だ。見た目は新鮮、重さも文句なし。だが、焼くと水が染み出して縮み、食味も落ちるのだ。そういった「注水肉詐欺」は今や日常の一部となっている。
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