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マクロン大統領 ロシアが停戦応じなければさらに厳しい制裁科すことを支持

2025/05/14
更新: 2025/05/15

欧州の首脳たちは引き続きロシアへの圧力を強めており、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は5月13日、モスクワが停戦に同意しない場合、今後数日以内にロシアに対してさらに厳しい制裁を科すことを支持すると述べた。金融サービスや石油・天然ガス分野が制裁対象となる可能性がある。

マクロン大統領はフランスのテレビ局TF1のゴールデンタイムのインタビューで「もしモスクワが停戦に応じなければ、私たちは今後数日以内に新たな制裁を科す予定であり、そのための調整を進めている」と語った。

マクロン大統領の発言は、同日早くにドイツのフリードリヒ・メルツ首相が表明した立場と呼応している。メルツ首相は、もしロシアのプーチン大統領が停戦に同意しない場合、欧州の同盟国は「大幅に強化された制裁」をロシアに対して発動するだろうと述べた。

トランプ大統領は、イギリス、フランス、ドイツ、ポーランドの首脳たちと共に、5月10日にロシアに対して共同で圧力をかけ、モスクワが数日以内に30日間の停戦呼びかけに応じなければ、新たな懲罰的措置を科すと警告した。

しかし、ウクライナの同盟国によるこの警告はプーチン大統領を揺るがすことはなく、プーチン大統領はかえって5月15日にトルコのイスタンブールでウクライナとの対面による和平交渉を提案した。

就任以来、ロシア・ウクライナ間の停戦に尽力してきたトランプ大統領は、プーチン大統領の提案を支持し、ウクライナのゼレンスキー大統領に交渉に出席するよう促した。また、自身も交渉に参加する可能性があることを明らかにした。

その後ゼレンスキー大統領は、もしプーチン氏本人が出席しない場合、ロシア側のいかなる代表とも交渉は行わないと表明した。

トランプ大統領が実際に出席するかどうかに関わらず、ホワイトハウスの関係者によれば、アメリカのウクライナ特使キース・ケロッグ氏と中東特使スティーブ・ウィトコフ氏がイスタンブールでの交渉に参加する予定だ。

現在のところ、クレムリン(ロシア大統領府)はプーチン大統領または他のロシア高官の出席について確認していない。

2022年にロシアがウクライナに対して全面的な侵攻を開始して以来、欧州連合(EU)はロシアに対して16回の制裁を実施している。EUは、新たな制裁では、論争の的となっている「ノルド・ストリーム2(Nord Stream 2)」天然ガスパイプラインの永久凍結も含まれると警告している。

このパイプラインはロシアとドイツを結ぶもので、2021年に完成したものの、2022年の戦争勃発直前から停止され、一度も稼働していない。

李皓月