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「ゼロコロナ」の悪夢再び? 「封じられた運転席」に中国人が凍りついた日=中国・上海【動画あり】

2025/05/25
更新: 2025/05/25

ゼロコロナは終わってなどいなかった?

新型コロナの感染再拡大が、ようやく中国当局によって公に認められ始めたが、上海で撮影された1本の動画がSNS上を駆け巡り、全土に衝撃を与えている。

5月21日に上海市浦東新区のとある建設現場に停車中の建材を運ぶ大型トラックの運転席が封印されたのだ。同トラックの運転席には「下車厳禁」と書かれた封印シールが貼られ、運転手ごと車内に「軟禁」されるという、まるでかつての「ゼロコロナ政策」が再来したかのような光景が記録されたのだ。

「感染拡大防止と聞かされて、自分はこうして封印された車内にとどまるよう命じられた」と訴える運転席の声も収録されていた。

 

(封じられた車と軟禁された運転手)

 

かつてゼロコロナの名のもとに、人間性や人権は徹底的に踏みにじられた。同政策のせいで封鎖されたマンションで火災(新疆ウイグル自治区)が発生した際には多くの住民が「脱出できず」命を落とした。あのとき人々は、感染症よりも「政策」に殺されるという現実に震えたのだ。

今回の「再封鎖」映像に多くのネットユーザーが反応し、「またあの地獄が戻ってきた」「3年の悪夢が脳裏によみがえる」といった声が相次いだ。「今こそ逃げなければ、今度こそ殺される」と、政府からの“脱出”を口にする者もいる。

中国共産党当局は2023年初頭にゼロコロナ政策の「勝利終了」を宣言したが、以降も感染は断続的に発生している。最近では政府系専門家が再び「新たな感染の山が来る」と警告、「可防可控(感染拡大の事態は防げるし掌握できている)」という耳にタコができたフレーズも再び飛び出している。

だが、国民はあの3年を忘れていない。そして、人々はもう知っている。病に殺されるより、政策に殺される可能性の方が高いのだ。

悪夢の再来か。細胞レベルで覚えているその恐怖が、今また中国を覆い始めている。

 

ゼロコロナ政策を実行する政府職員。イメージ写真 (Photo by JADE GAO/AFP via Getty Images)
 
李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!