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尖閣への「侵略レベル上がった」「上陸の可能性も」 維新議員が警戒感=参院外交防衛委

2025/05/27
更新: 2025/05/27

3日に沖縄県の尖閣諸島周辺に中国海警局の船4隻が侵入し、そのうちの1隻から飛び立ったヘリコプターが領空を侵犯した事案を受け、27日の参院外交防衛委員会で、日本維新の会の松沢成文議員は「中国の尖閣に対する侵略はいよいよレベルが一つ上がってきた」と述べ、現況に警戒感を示した。

3日、沖縄県の尖閣諸島の沖合約22キロの日本の領海内に中国海警局の船4隻が侵入し、そのうちの1隻から飛び立ったヘリコプターが領空を侵犯。航空自衛隊の戦闘機がスクランブル(=緊急発進)して対応したが、警告を目的とした信号弾の射撃など、武器の使用は行っていない。

常態化している中国共産党軍の尖閣諸島への侵入について、松沢議員は、27日の参院外交防衛委員会で「領海侵犯をして、そしてそのヘリが領空侵犯をするという『ダブル侵犯』まで来てる」と述べ、尖閣をめぐる現況に懸念を示した。

また「サラミ作戦は着実に拡大をしているというふうに見ている。今後、このヘリによる領空侵犯を許したということは、上陸の可能性が高まったというように思っている」と懸念を示した。

「中国の領海侵犯のみならず、領空侵犯を許してしまったっていうのは、尖閣防衛にとって大きな失策ではないかと思う」と語った。

これに対し、中谷元(なかたに・げん)防衛相は「領空侵犯は継続することなく終了しており、政府全体としては厳正な対応を実施できたと考えている」と述べたうえで、「関係省庁間で連携を図りつつ普段の対処の実効性を向上させ、引き続き尖閣諸島周辺での警戒監視等に万全を期してまいりたい」と語った。

小さな行動を段階的に積み重ね、相手国の反発を最小限に抑えつつ、最終的に実効支配に近づこうとする「サラミ戦術」を駆使して、中共政権は尖閣諸島に対する実効支配の既成事実を積み上げていると指摘されている。

中国海警局の船舶は、年間を通じてほぼ毎日のように、尖閣諸島周辺の接続水域や領海を航行している。尖閣周辺海域での海洋調査や、航行情報用のブイを無断で設置するといった行動も、既成事実化を狙ったものと見られる。

また、松沢議員が尖閣諸島の領海侵犯、航空侵犯がそれぞれ何件発生しているか、そして双方が同時に発生したことがあるのかと質問すると、

政府側は、領空侵犯は3件目、領海侵犯は2012年9月〜今年5月25日までの間461日、延べ1318隻確認。また、「ダブル侵犯」は2017年5月と今年5月の2件だと答えた。

エポックタイムズ記者。日本の外交をはじめ、国内外の時事問題を中心に執筆しています。