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「無料タイ旅行」の行き先はミャンマーの「詐欺団地」だった

2025/06/17
更新: 2025/06/17

「タダより高いものはない」──SNSで拡散される“無料旅行”や“高給求人”に釣られ、人生を破壊された人々の叫びが、東南アジアから届いている。

台湾警察はこのほど、ミャンマーの詐欺拠点に台湾人を売り飛ばしていた人身売買グループを摘発し、首謀者を含む5人を逮捕した。この事件では、台湾国内で「高給のカジノ勤務」や「無料タイ旅行」に応募した台湾人8人が、タイを経由してミャンマーの“詐欺拠点”へ送られていたことが明らかになった。

被害者の一部は仮想通貨投資詐欺などの業務を強いられ、成績が悪ければ暴力を受ける。解放されたければ「詐欺業績50万ドル(約7200万円)を達成」しなければならない。位置情報の漏洩を防ぐために被害者の携帯電話はすべて一か所に集めて保管されていたという。

8人のうち、詐欺業務に不向きの3人(いずれも50代、60代女性)は身代金(一人当たり約145万円)を支払いなんとか台湾に逃げ戻ったが、残る若者5人(20代、30代)の安否は依然として不明である。

 



中国共産党の黒い手 ミャンマー電信詐欺拠点と人身売買の真実

ミャンマーのKK園区は、中国共産党の支配下にあり、電話詐欺と臓器売買が行われている。毎年7万人が誘拐され、現地の状況は人間の地獄に等しい。中国人の被害者たちは、逃げ場を失い、友人や同郷の人々を騙すよう強要されている。

「KK園区」

この「詐欺拠点」の代表格とされるのが、ミャンマーとタイの国境地帯に広がる「KK園区(団地)」だ。この地域には30以上もの詐欺拠点が存在すると言われており、毎年約7万人もの中国人が様々な手口で騙されて連れてこられ働かされているという。

 

ミャンマーにある電信詐欺拠点で拷問を受けている若い中国人たち。(スクリーンショット)

 

「KK園区」は中国共産党が「一帯一路」構想の一環として推進した“経済特区”であるが、事実上、ここは中共が背後で操る電信詐欺の拠点として機能している。

この園区の真の支配者は中共の元副総理の息子である耿志遠という人物だと言われており、彼は中共の国家安全部の出身で現在は中国ミャンマー友好協会の会長を務めている。中共党首・習近平の直接の指示を受けて、ミャンマーで統一戦線工作を担当しているとされている。

ここへ連れてこられた被害者は全財産を搾り取られるだけでなく、他の人々を騙すよう強要されることもある。さらに悪いことに、使い物にならないと判断された人は、臓器を摘出されるという恐ろしい運命を辿ることもあるという。

日本人も例外ではない。今年に入り、日本人男性2人が同拠点に監禁されている可能性が高いとして、日本政府はタイ当局に救出要請を行った。さらに、タイの市民団体によれば、KK園区などに監禁されている日本人は25人にのぼるとの情報もある。
 



脱出者が告発 地獄のミャンマー詐欺団地 稼げない被害者は強制臓器摘出に

中国人俳優・王星氏の誘拐事件をきっかけに、ミャンマー詐欺団地の実態が明らかに。詐欺グループで成果を上げられない被害者が臓器取引に巻き込まれる恐るべき犯罪ネットワークの実態とは。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!